双子の話とBMモダン
2012年5月11日 TCG全般 コメント (8)ここ何週間か双子を回していて、俺は一つの問題点に気がついた。
信仰なき物あさりである。
信仰なき物あさりに信仰深い俺は、このカードの強さを信じて疑わなかった。事実、マナフラッドしたときの信仰なき物あさりの強さはすさまじく、あっという間にコンボパーツを揃えてくれる。
だからこそ、俺は信仰なき物あさりを絶対にデッキから抜かなかった。もちろん他のドローをこのカードと差し替えて試したが、ギタクシア派の調査も、青祭殿も、はたまた謎めいた命令でも、全て弱かった。
そう、信仰なき物あさりは確かに必須パーツなのだ。コンボを決めることのみに重点を置くのなら。
・ケース1
その違和感に気がついのは、二構の時だった。俺は1tに信仰なき物あさりを打ち、2tに差し戻し、3tには信仰なき物あさりフラッシュバック。悪くない展開だ。だけど俺は、返しのターンのタルモゴイフが処理できずそのゲームで後手後手に回り、敗北した。
・ケース2
また別の二構。まったく同じ場面に出くわした。1t信仰なき物あさり、2t差し戻し、今度は信仰なき物あさりをフラッシュバックしなかった。だが相手は動いてこなかった。こちらはその次のターンも動けず、相手も動かない。そして土地が伸びたところで除去を構えながら展開されはじめ、ゲームに敗北した。
そして俺は確信した。
これは偶然じゃないし、引きが噛み合ったわけでもない。このレシピが抱える大きな問題だ。
自分が双子を相手にすれば分かりやすい。
双子側が3マナを立てない状態というのは、千載一遇のチャンスだ。少なくとも即死はまずない。クロックを唯一展開できるターンで、後は双子コンボを阻止すべく、除去を構えていれば良い。ケース1の場合だ。
手札には除去と生物がある。生物を展開して相手を速やかに倒したいが、相手は3マナを立てている。こんなとき、生物を出すプレイヤーはあまりいないだろう。
そう、ケース2の場合だ。
信仰なき物あさりに例えばフラッシュバックがついていなければ、このカードを双子コンボで使うだろうか?答えはノーだ。
そして、残念ながら、双子の信仰なき物あさりは、限りなくそれに近いカードとなってしまっている。
ケース1.2を踏まえると、一つの答えが浮かび上がってくる。すなわち、1マナのドローを打つのでなければ、ドロースペルはインスタントが良い、ということである。そしてかといってドロー量が信仰なき物あさりを下回ってしまったら、そもそもコンボが決まりにくい。ある程度枚数が引けるカードでなければならない。
インスタントであれば、多少は重くても構わない。相手が詐欺師の総督に怯えて何も展開しなかったターンをドローに費やせば良いのだから、3マナまでなら許容できる。インスタントでドロースペルを唱えて相手が行動出来ないなら、それは相手の1ターンを飛ばしたようなものだ。そしてドロースペルを打てば相手は更に疑心で思考の海に沈み、その次のターンも動きづらい。やがて行動が起こせるようになった時には、こっちはそれに対する回答を持ち合わせているだろう。
そしてこのインスタントドロー枠に最適なものがあった。
知識の渇望である。
アーティファクトこそ捨てるものは呪文滑りしかないが、インスタントで3枚掘れる。これは十分及第点だ。
長々と知識の渇望の良さについて語ったところで、本日の池袋BMのレシピ。
4詐欺師の総督
3やっかい児
3呪文滑り
2鏡割りのキキジキ
4手練
4血清の幻視
4知識の渇望
4差し戻し
4欠片の双子
4呪文貫き
4沸騰する小湖
4霧深い雨林
2蒸気孔
1踏み鳴らされる地
1繁殖池
4硫黄の滝
2僻地の灯台
4島
2山
さいど
3紅蓮地獄
3不忠の糸
3ヴェンディリオン三人衆
3古えの遺恨
2エレンドラ谷の大魔導師
1ザルファーの魔導士、テフェリー
知識の渇望の投入により、差し戻しは前よりも良いカードになった。知識の渇望によって相手のターンを有効活用できるため、差し戻しがより構えやすくなったからだ。信仰なき物あさりをフラッシュバックするか差し戻しするかで後者を選んで、相手が何も展開して来ない、ということがない。このタイムロスがないことが何よりも大きい。
サイドではお試しでいろいろ入れてみることに。ヴェンディリオン三人衆は説明不要。
エレンドラ谷の大魔導師は「双子には3マナ無い時はタップアウトできる」という定石を逆手にとったもので、3tにドロースペルや呪文滑りを出しておき、相手にアクションさせたところで出すことができれば、コンボ成就に大きく近づけるはず。
まあぶっちゃけると焼却打ってくる筆頭のジャンドに巨森の蔦がイマイチだ、ということでこんなサイドボードになった。
第一回戦 VS緑赤トロン
1:相手が揃えた返しに4キル。
2:こっち3マナ立たせてて動けない間にサースト打ってハンド整えて、こっちから仕掛けて勝ち。
◯◯
第二回戦 VS無色トロン
1:相手が揃ってウギン起動できるって返しに双子で勝ち。
2:3tカーン通って負け。ヴェンディリオンでディスメンバー二枚見えた。
3:相手の引きがかんばしくなく、ウギンの目のおかげでカーン後に1マナしか構えられなくて、詐欺師の総督の二枚目で寝かして勝ち。
◯×◯
第三回戦 メリーラ殻@ユンさん
1:相手がマリガンミスで島沼で止まって6か7ターンキルwww
2:エレンドラで蓋されるも僻地の灯台起動したらキキジキ連続でトップして勝ち。
◯◯
で3-0。BMで初めて3-0した。まだ何回かしか出てないけど。
まあゲーム自体はラッキーだった。知識の渇望は良い感じ。
酷評した信仰なき物あさりだけど、カードとしてはもちろん強い。マナフラッドした時はそもそもフラッシュバックしなくても強いから、サーストより強い瞬間も多い。二枚ぐらいならサーストの上から入れたいな。
信仰なき物あさりである。
信仰なき物あさりに信仰深い俺は、このカードの強さを信じて疑わなかった。事実、マナフラッドしたときの信仰なき物あさりの強さはすさまじく、あっという間にコンボパーツを揃えてくれる。
だからこそ、俺は信仰なき物あさりを絶対にデッキから抜かなかった。もちろん他のドローをこのカードと差し替えて試したが、ギタクシア派の調査も、青祭殿も、はたまた謎めいた命令でも、全て弱かった。
そう、信仰なき物あさりは確かに必須パーツなのだ。コンボを決めることのみに重点を置くのなら。
・ケース1
その違和感に気がついのは、二構の時だった。俺は1tに信仰なき物あさりを打ち、2tに差し戻し、3tには信仰なき物あさりフラッシュバック。悪くない展開だ。だけど俺は、返しのターンのタルモゴイフが処理できずそのゲームで後手後手に回り、敗北した。
・ケース2
また別の二構。まったく同じ場面に出くわした。1t信仰なき物あさり、2t差し戻し、今度は信仰なき物あさりをフラッシュバックしなかった。だが相手は動いてこなかった。こちらはその次のターンも動けず、相手も動かない。そして土地が伸びたところで除去を構えながら展開されはじめ、ゲームに敗北した。
そして俺は確信した。
これは偶然じゃないし、引きが噛み合ったわけでもない。このレシピが抱える大きな問題だ。
自分が双子を相手にすれば分かりやすい。
双子側が3マナを立てない状態というのは、千載一遇のチャンスだ。少なくとも即死はまずない。クロックを唯一展開できるターンで、後は双子コンボを阻止すべく、除去を構えていれば良い。ケース1の場合だ。
手札には除去と生物がある。生物を展開して相手を速やかに倒したいが、相手は3マナを立てている。こんなとき、生物を出すプレイヤーはあまりいないだろう。
そう、ケース2の場合だ。
信仰なき物あさりに例えばフラッシュバックがついていなければ、このカードを双子コンボで使うだろうか?答えはノーだ。
そして、残念ながら、双子の信仰なき物あさりは、限りなくそれに近いカードとなってしまっている。
ケース1.2を踏まえると、一つの答えが浮かび上がってくる。すなわち、1マナのドローを打つのでなければ、ドロースペルはインスタントが良い、ということである。そしてかといってドロー量が信仰なき物あさりを下回ってしまったら、そもそもコンボが決まりにくい。ある程度枚数が引けるカードでなければならない。
インスタントであれば、多少は重くても構わない。相手が詐欺師の総督に怯えて何も展開しなかったターンをドローに費やせば良いのだから、3マナまでなら許容できる。インスタントでドロースペルを唱えて相手が行動出来ないなら、それは相手の1ターンを飛ばしたようなものだ。そしてドロースペルを打てば相手は更に疑心で思考の海に沈み、その次のターンも動きづらい。やがて行動が起こせるようになった時には、こっちはそれに対する回答を持ち合わせているだろう。
そしてこのインスタントドロー枠に最適なものがあった。
知識の渇望である。
アーティファクトこそ捨てるものは呪文滑りしかないが、インスタントで3枚掘れる。これは十分及第点だ。
長々と知識の渇望の良さについて語ったところで、本日の池袋BMのレシピ。
4詐欺師の総督
3やっかい児
3呪文滑り
2鏡割りのキキジキ
4手練
4血清の幻視
4知識の渇望
4差し戻し
4欠片の双子
4呪文貫き
4沸騰する小湖
4霧深い雨林
2蒸気孔
1踏み鳴らされる地
1繁殖池
4硫黄の滝
2僻地の灯台
4島
2山
さいど
3紅蓮地獄
3不忠の糸
3ヴェンディリオン三人衆
3古えの遺恨
2エレンドラ谷の大魔導師
1ザルファーの魔導士、テフェリー
知識の渇望の投入により、差し戻しは前よりも良いカードになった。知識の渇望によって相手のターンを有効活用できるため、差し戻しがより構えやすくなったからだ。信仰なき物あさりをフラッシュバックするか差し戻しするかで後者を選んで、相手が何も展開して来ない、ということがない。このタイムロスがないことが何よりも大きい。
サイドではお試しでいろいろ入れてみることに。ヴェンディリオン三人衆は説明不要。
エレンドラ谷の大魔導師は「双子には3マナ無い時はタップアウトできる」という定石を逆手にとったもので、3tにドロースペルや呪文滑りを出しておき、相手にアクションさせたところで出すことができれば、コンボ成就に大きく近づけるはず。
まあぶっちゃけると焼却打ってくる筆頭のジャンドに巨森の蔦がイマイチだ、ということでこんなサイドボードになった。
第一回戦 VS緑赤トロン
1:相手が揃えた返しに4キル。
2:こっち3マナ立たせてて動けない間にサースト打ってハンド整えて、こっちから仕掛けて勝ち。
◯◯
第二回戦 VS無色トロン
1:相手が揃ってウギン起動できるって返しに双子で勝ち。
2:3tカーン通って負け。ヴェンディリオンでディスメンバー二枚見えた。
3:相手の引きがかんばしくなく、ウギンの目のおかげでカーン後に1マナしか構えられなくて、詐欺師の総督の二枚目で寝かして勝ち。
◯×◯
第三回戦 メリーラ殻@ユンさん
1:相手がマリガンミスで島沼で止まって6か7ターンキルwww
2:エレンドラで蓋されるも僻地の灯台起動したらキキジキ連続でトップして勝ち。
◯◯
で3-0。BMで初めて3-0した。まだ何回かしか出てないけど。
まあゲーム自体はラッキーだった。知識の渇望は良い感じ。
酷評した信仰なき物あさりだけど、カードとしてはもちろん強い。マナフラッドした時はそもそもフラッシュバックしなくても強いから、サーストより強い瞬間も多い。二枚ぐらいならサーストの上から入れたいな。
コメント
双子の動きと噛み合ってて強いよね。
使ってみます!
ね。コンボパーツあるけどしかけたくないって時も便利だし、ケアフルじゃこれが出来ない。
>どや顔
重いのがネックだね。単体でキープしづらい。
ギタクシアは掘る枚数が少ないのが嫌だったな。あと安全確認目的で少し打ちづらい。
ヴェンデリオンはなにを意識して入っているんでしょう。
あまりヴェンデを使った事がないのでいまいち解らんです。教えていただけると嬉しいです。
双子でいうなら前者の場合は青エコー、後者は裂け目の突破エムラクールみたいに。
でも対策に対する対策は、個人的には好きじゃない。そのカードがデッキに入ることで、そのデッキは対戦相手のデッキには強くならない。一方相手のデッキはこちらに強くなる。
血染めの月なんかはかなり良いカード。劇的に相手のデッキに強くなるし、対策に対する対策とも言える。
で、ヴェンディリオンはというと、劇的に相手に効くわけではないが、完全なる対策に対する対策でもない。
≪ヴェンディリオンは、特定の対策手段(焼却やパージ)に強く、無視できないレベルのクロックを刻めることから、相手が動かざるを得ない状況をこちらから作り上げることができる≫
双子相手には常に土地はアンタップインしたいだろうし、ギルランによるダメージをあまりいとわない。ライフが15のときにヴェンディリオンが出てきたら、うっとうしくてたまらないと思う。まずハンドを見られて除去を抜かれ、いずれはヴェンディリオンにも除去を使わなければならない。
そして≪ヴェンディリオンを入れたい相手が、双子が一番キツいカード、思考囲いが入ったデッキである≫というのも大きい。
フェッチギルランから思考囲いを打てば15。その時点でヴェンディリオンのライフ圏内。
青エコーの嫌な点はまさしくこの思考囲いデッキに対して弱いことで、引いたらワンマリガンみたいなもの。にも関わらずサイドインするなんておかしいじゃない?対策に対する対策の弱いところ。
後は相手のヴェンディリオンに対して一番強いw
こんなところかな。
ゆうやんさんの解説は論理的で納得しやすいです。
わざわざありがとうございます!