アクセス解析とやらを昨日やってみたところ、「ヴァラクート 対策」でぐぐっている人がちょくちょくいたので、今日は少しヴァラクート対策について書いていこうと思います。

サンプルレシピ(三分構築)

4《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》
4《原始のタイタン/Primeval Titan》
4《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
4《探検/Explore》
4《耕作/Cultivate》
3《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
3《砕土/Harrow》
3《槌のコス/Koth of the Hammer》
3《稲妻/Lightning Bolt》
11《山/Mountain》
5《森/Forest》
3《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
3《進化する未開地/Evolving Wilds》
4《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》
2《怒り狂う山峡/Raging Ravine》



4《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
4《紅蓮地獄/Pyroclasm》
3《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》
3《召喚の罠/Summoning Trap》
1《稲妻/Lightning Bolt》


・ヴァラクートの基本構造
 ヴァラクートは、非常に単純なデッキである。デッキリストを見てもらえればわかる通り、28枚の土地に18枚のマナブースト、つまり46枚マナソースが入っているのだ。
 マナランプと呼ぶにはあまりにも土地が多いこのデッキは、二つの勝ち手段がある。
1・早いターン(ほぼ4ターン目)に《原始のタイタン/Primeval Titan》を出し、2枚のヴァラクートをサーチする。
2・早いターン(ほぼ5ターン目)に《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》をプレイし、殴り勝つ。
 デッキがシンプルなら、勝ち筋も単純明快。初手に《原始のタイタン/Primeval Titan》とマナブーストが2枚さえあれば、4ターン目にして勝利がほぼ確定する。これは《原始のタイタン/Primeval Titan》が返しのターンで除去られたとしても変わることはない。戦場には2枚の森に4枚の山、そして《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が2枚ある。そこからゲームに勝利するのなんて、デッキに46枚入っているカードを適当に並べれば良い。
 《原始のタイタン/Primeval Titan》が無かったとしても、適当にマナブーストを続け、5ターン目に7マナさえあれば、トークンをたくさん引き連れて、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》が登場する。そのときに《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》があれば勝利も同然で、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》が生き残れば、オーバーキルを味わうことも出来る。

・具体的な対策
 最も簡単なのはカウンターだ。二種類の勝ち筋を《マナ漏出/Mana Leak》1枚で封殺することが出来る。だがカウンターを入れたからといってヴァラクートデッキに簡単に勝てるわけではない。ヴァラクートデッキには、《原始のタイタン/Primeval Titan》、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》、《槌のコス/Koth of the Hammer》と三種類のマストカウンターが用意されている。それも《マナ漏出/Mana Leak》を使う多くのデッキが早いデッキではないため、ヴァラクート側にこれらの有効牌を引かれる時間を与えてしまい、どれかが通って負けてしまう場合が多い。カウンターそのものはヴァラクートに効くのだが、デッキ相性で劣っていると言える。もし《マナ漏出/Mana Leak》の入ったビートダウンがあるなら、そのデッキはヴァラクートに強いだろう。
 もう一つの対策は、ハンデス、あるいはリムーブ。前者は《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》や《強迫/Duress》でマナブーストを抜くことで、《原始のタイタン/Primeval Titan》のプレイを2ターンほど遅らせることが出来る。2ターンさえあれば、《原始のタイタン/Primeval Titan》から出てくる《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》に盤面を一掃される前にビートダウンできるだろうし、戦場を磐石にすることだって出来るだろう。
 戻ってきた《頭蓋の摘出/Cranial Extraction(CHK)》である《記憶殺し/Memoricide》も強烈な1枚だ。《原始のタイタン/Primeval Titan》を指定すればその瞬間に勝ちが確定することもある。2枚目を引けば相手のデッキにはもはや土地だけ。ヴァラクート対策には最も有効な1枚だ。ただ注意点としては、後手で打つ場合、相手の4ターン目の《原始のタイタン/Primeval Titan》に間に合わないという点。

・サイドボード後の戦い
 ビートダウンに対しては、《紅蓮地獄/Pyroclasm》や《稲妻/Lightning Bolt》、《強情なベイロス/Obstinate Baloth》をサイドから入れ、スローゲームに持ち込んで来る。ほとんどのヴァラクートには8枚ほどのビートダウン対策が入っているため、《紅蓮地獄/Pyroclasm》が露骨に効く場にはしたくない。
 ビートダウンでデッキが赤い場合には《反逆の印/Mark of Mutiny》を必ず入れておこう。《原始のタイタン/Primeval Titan》を奪えば、サーチしてきた《ぐらつく峰/Teetering Peaks》もあわせて、なんとたった1枚のカードで11点を削れる。この戦術が基本になっている今では、ヴァラクート側もターン終了時に《召喚の罠/Summoning Trap》をプレイするなどして、《反逆の印/Mark of Mutiny》をケアするのだが、どうしようもない時ももちろん多々あるため、一番の勝ちパターンとなる。
 《マナ漏出/Mana Leak》を使ったコントロール系デッキには、《召喚の罠/Summoning Trap》と《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》という厳しい二種類のカードが追加される。《マナ漏出/Mana Leak》が入ったデッキにはサイドボードに《瞬間凍結/Flashfreeze》を採っている可能性が高いのだが、どちらもカウンターにすごく強いカードであるため、苦戦を強いられることは必至。鍵はとにかくマナブーストをカウンターすることで、カウンターを《原始のタイタン/Primeval Titan》にあわせようとするのは、あまり得策とは言えない。
 
・どんなデッキが有効なの?
 今、少なくとも関東では流行っていてかつ結果を残しているデッキ、緑単エルドラージは、ヴァラクートに有利と言える。こちらも《原始のタイタン/Primeval Titan》を使ったデッキなのだが、マナブーストに《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker》を採用していることで3ターン目に6マナが出せ、《原始のタイタン/Primeval Titan》が先手後手関係なく先出しでき、《召喚の罠/Summoning Trap》からのエルドラージクリーチャー召喚という勝ち手段もあるため、上記のような対策をまったくせずとも、僅かながら相性は有利である。

サンプルレシピ

4《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker》
4《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》
4《原始のタイタン/Primeval Titan》
2《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
2《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
1《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
4《耕作/Cultivate》
4《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
4《召喚の罠/Summoning Trap》
3《探検/Explore》
1《精神隷属器/Mindslaver》
13《森/Forest》
4《カルニの庭/Khalni Garden》
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
1《惑いの迷路/Mystifying Maze》
1《ウギンの目/Eye of Ugin》

 強いという点以外でも、非常にプレイが簡単で、しかもエルドラージを出す爽快感も味わえるため、個人的にオススメのデッキ。ヴァラクートに強い《記憶殺し/Memoricide》が効きにくいという点も良い。

 もうひとつ、関東で流行りつつある青黒も、ヴァラクートに対して勝率六割は見込めるデッキだ。

サンプルレシピ

3《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》
2《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》
2《墓所のタイタン/Grave Titan》
2《海門の神官/Sea Gate Oracle》
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3《乱動への突入/Into the Roil》
3《破滅の刃/Doom Blade》
3《闇の掌握/Grasp of Darkness》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《記憶殺し/Memoricide》
1《剥奪/Deprive》
1《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
1《強迫/Duress》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
3《ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge》
3《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
5《沼/Swamp》
3《島/Island》

 ハンデスでマナブーストを抜きつつ、残った手札のフィニッシャーをカウンター、後は《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》でビートダウンするなり、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》で蓋をするもよし。サイドボードから投入されるであろう《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》も、《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》が殴るのを牽制してくれる。

・まとめ
 ヴァラクートは強い。だが対策をしっかりとすれば勝てない相手ではない。つまり前環境のジャンドのような支配的な強さではない。
 対策方法はカウンター、ハンデス、記憶殺し。特に記憶殺しが有効。
 緑単エルドラージはヴァラクートより簡単で、ヴァラクートに有利。ゆくゆくはヴァラクートよりも増えていくであろうデッキ。記憶殺しが効きにくく、微妙にヴァラクートとは対策カードが異なるのも、勝っているポイント。
 青黒は、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が好きで《原始のタイタン/Primeval Titan》が嫌い、あるいは《原始のタイタン/Primeval Titan》を持っていない貴方にオススメ!《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》は買ってね!!
 

 気付いたら3時半だった!15分で書くつもりが倍以上かかってる。
 推敲もしてないので日本語おかしかったらごめんなさい。長文最後まで読んでくださってありがとうございました!

コメント

nophoto
ども
2010年10月19日1:06

勉強になりました!!でも僕の印象ではジャンドよりヴァラクートの方が強いです;;
ヴぁらくーと大嫌い!

ゆうやん
2010年10月19日9:54

ヴァラクートは、ジャンド以上にプレイングに選択の余地がないのと、死に方が派手だから印象に残るのだと思いますw
ジャンドのほうが強いというのは俺の中では確定していますが、嫌いなのはヴァラクートですね。ヴァラクート使い以外全員がそう思っているでしょうw

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