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というわけで、京都のためにバーンを真剣に回していたため、簡単なガイドを書きます。
掛けた時間は一週間ほど、MOのリーグ11回+GP本戦の結論なので、もっと回しているって人からしたら、しょうもないガイドになるかもしれませんが、ご了承ください。

まずはリストから。


▼デッキリスト解説
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1《乾燥台地/Arid Mesa》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
2《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
3《山/Mountain》
4《ゴブリンの先達/Goblin Guide》
4《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
4《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》
2《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《ボロスの魔除け/Boros Charm》
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》
4《裂け目の稲妻/Rift Bolt》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

サイド
4《コーの火歩き/Kor Firewalker》
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
2《流刑への道/Path to Exile》
2《頭蓋割り/Skullcrack》
2《灼熱の血/Searing Blood》


このリストの自由スロットは、サイドボードの《頭蓋割り/Skullcrack》を除く13枚のみ。62枚はバーンの完成系だと思います。

実はこのメインボード、かの有名なMOプレイヤー、sandydogmtgのMOCSのリストと全く同じです。とはいってもそれをコピーしたわけではなく、バーンを回している内にこのリストになりました。sandydogmtgのリストを最初からコピーしていれば時間が短縮できたわけですが、それは考えないでください。

ではカード枚数などについてのお話を。

・土地20
土地は19?20?でよく話題になりますが、バーンの土地は20枚必須だと思います。
理由としては、土地を引きすぎてしまうことによる敗北より、土地ストップでの負けの方が圧倒的に多かったからです。
まず《焼尽の猛火/Searing Blaze》は上陸しなければ誘発しません。2ターン目に唱えないのであれば、3ターン目以降土地を引かないと、3点火力として機能しなくなります。
そして2マナの火力を引き続けた場合、毎ターン呪文では3~4点ずつのダメージしか叩けなくなります。
《ゴブリンの先達/Goblin Guide》が2ターン除去されず殴って4点。2ターン目から本体に火力を打ち続けると、20点を削り切るのには5ターン以上かかります。(実際はショックランドなどがあるため、20点のライフを狙わなくてもいいですが)
バーンにとって5枚目の土地は全く不要ですが、3枚目の土地はほしいのです。マナフラッドによる負けもあるにはありますが、マナスクリューによる負けはそれ以上に多く、許容できませんでした。
21枚目の土地として《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》を考えたぐらいです。19枚はありえないと感じました。

・クリーチャー選択
定番の12枚は当然として、《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》もメインに2枚の居場所を確保すべきです。
《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》は、毎ターン2点のダメージを生物の上から稼げるだけでなく、クリーチャーデッキ相手には無類の強さを誇ります。またそれだけでなく、絆魂を持つクリーチャーで攻撃された場合に、ブロッカーを焼くことで回復を防げ、これが除去の少ないトロン相手に重宝します。
あらゆる相手に強く、だが2枚引くと弱いこのカードは、2枚が適正。そしてサイドボードに置くべきではないと結論づけました。

・火力選択
基本的に《頭蓋割り/Skullcrack》以外は4枚にすることをオススメします。
《頭蓋割り/Skullcrack》については最後まで3枚にするか悩みましたが、2マナの火力の中で最も弱い以上、仕方ありません。
《稲妻のらせん/Lightning Helix》はバーンにとって非常に重要なカードで、本来存在しなかったターンを3点のライフが与えてくれるかもしれません。ミラーマッチや親和、そしてタイタンシフトとの戦いでその強さを実感します。4枚入れない選択肢はないです。
2マナの火力の枚数は多くとも14にすべきです。4枚目の土地を引く保証はないため、2マナの火力がだぶつくことが敗北の要因になりかねません。3枚目の《頭蓋割り/Skullcrack》を入れたい場合は、《稲妻のらせん/Lightning Helix》との交換となるでしょう。

《焼尽の猛火/Searing Blaze》は、《稲妻/Lightning Bolt》と同じぐらい4枚必須だと個人的には考えています。
このカードは、言うなれば「プレイヤーに3点与えながら追加ターンを得る」ようなカードです。バーンは基本的には本体に火力を打つため、相手のクリーチャーとのダメージレースになります。その相手の攻勢をさばきながらダメージを与えられるカードは、果てしなく貴重なのです。クリーチャーを1体除去することは、寿命が1ターン伸びることと同じであり、これは「追加ターンを得る」と言っても差し支えないと思っています。

・サイドボード
《頭蓋割り/Skullcrack》は、ジャンド・タイタンシフト・トロンなど、ライフ回復手段を入れてくる相手に必須となります。

《コーの火歩き/Kor Firewalker》については、普通にモダンで使用するのであれば2枚でいいでしょう。今回はあくまでバーンが多い読みだったため、4枚です。
このスロットに《粉々/Smash to Smithereens》を2枚入れるのが良いかな、と思いました。

《破壊的な享楽/Destructive Revelry》は、《神聖の力線/Leyline of Sanctity》を絶対に置かれない、置かれたら負けと割り切るなら0枚でいいですが、そうでないなら2枚程度は入れるべきだと思います。
特に青白は《神聖の力線/Leyline of Sanctity》を4枚入れていることはまれなので、1枚割ればそれなりに安心できます。相手のサイドに入ってたら自動負けっていうのが嫌いな人は入れましょう。

賛否両論ある《罠の橋/Ensnaring Bridge》ですが、苦手な相手にとにかく強くなるので入れることをオススメします。特に白緑オーラには「ないと絶対に勝てない」です。


▼マリガン
基本的に心がけるのは、
1.土地が4枚以上はすべてマリガン
2.土地が1枚の場合は、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》・《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》が合わせて2枚、4枚中2枚以上が1マナ火力である場合のみキープ
3.土地が3枚、生物1枚以上の手札はすべてキープ
4.土地が3枚、生物なしの場合は、火力4枚の合計打点が13点以上ならばキープ(ただし《焼尽の猛火/Searing Blaze》か《稲妻のらせん/Lightning Helix》がある場合はキープ)

難しいのは、2と4だと思います。

・ワンランドキープについて
土地が1枚の場合にキープするかどうかについてはかなり悩み、実際に未だ結論は出せていません。
考えるべきことは、「4ターン目まで土地が1枚で止まったままだとしても、相手のフェッチランド込みで20点を削れる手札かどうか」なのではないかと、今は思っています。
上記の手札の場合、1ターン目に《ゴブリンの先達/Goblin Guide》で2点。2ターン目に《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》と合わせて3点。3ターン目に《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》で7点。4ターン目に《稲妻/Lightning Bolt》で7点。これで19点入り、フェッチランドの起動で20点が入ります。
現実的には相手が4ターン目まで何もしないということはありえませんが、こちらは3ターン目には土地を引くかもしれません。仮にこの手札で3ターン目に土地を引いた場合は、3ターン目で16点を削れるため、リスクに見合ったリターンが得られる手札だと思います。
「1マナのカードがたくさんあればとりあえずキープしても良い」というわけではありません。特に1マナクリーチャーが4枚以上ある場合には、マリガンすべきです。3ターン目にクリーチャーを出しているようでは打点が足りないためです。(これはもちろん、土地が1枚しかない場合に限った話です)

・土地が3枚、クリーチャーは0でもキープする場合
13点以上の合計打点を出せば、追加で火力を1枚引いた時に、相手がフェッチを2回使った上でショックランドを使用するだけで、削り切れます。このフェッチランド2回・ショックランド1回がミソで、大抵のデッキは「色マナを揃えるためのショックランド」のために1回はショックランドをサーチせざるを得なくなり、2回目のフェッチランドで基本地形をサーチしてきます。そのため、このシチュエーションは頻発します。
合計が12点の場合はマリガンします。ただし、その12点の中に《焼尽の猛火/Searing Blaze》がある場合はキープします。《稲妻のらせん/Lightning Helix》が2枚以上ある場合にもキープします。
《焼尽の猛火/Searing Blaze》はクリーチャーを焼きながら本体にもダメージが入るため、単体で6点火力として計算しています。考え方としては、先にあげたように「3点のダメージを与えながら1ターンを得られるカードだから」です。
《稲妻のらせん/Lightning Helix》は2枚あれば6点ゲインでき、この値は《タルモゴイフ/Tarmogoyf》一発分に相当します。このような計算で、1枚で1.5枚ほどの価値があると考えており、2枚でカード3枚分換算のため、キープと考えています。

▼サイドボーディング
主要なマッチアップとゲームプラン。

VSカウンターカンパニー
in
2《流刑への道/Path to Exile》
2《灼熱の血/Searing Blood》

out
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》

★主なライフゲイン・アンチカード
《オーリオックのチャンピオン/Auriok Champion》
《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
《漁る軟泥/Scavenging Ooze》

《オーリオックのチャンピオン/Auriok Champion》と《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》は不用意にブロックしてきたら《頭蓋割り/Skullcrack》で倒すことができるので覚えておきましょう。

・プラン
適度にクリーチャーを焼きつつ、本体を焼き切る。
《献身のドルイド/Devoted Druid》をはじめとしたマナクリーチャーは親の仇のように除去しつつ、残りは本体に向けましょう。《稲妻/Lightning Bolt》を《献身のドルイド/Devoted Druid》に打つことをためらってはいけません。ただし、《極楽鳥/Birds of Paradise》を焼くかどうかは一考しても良いです。《改革派の結集者/Renegade Rallier》を2ターン目に出されたくないので大抵は焼いた方がいいですが(どうせ4マナになると《集合した中隊/Collected Company》があるので遅らせる意味で打つことになります)

本体とクリーチャーに入るカードがそれなりに入っているのでマナクリーチャーを焼くカードに困ることはないと思いますが、《灼熱の血/Searing Blood》は《献身のドルイド/Devoted Druid》に打っても本体に3点入らないので気を付けてください。


VSジャンド
in
2《頭蓋割り/Skullcrack》
2《流刑への道/Path to Exile》

out
(こちらが先手の場合)
2《焼尽の猛火/Searing Blaze》
2《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
(こちらが後手の場合)
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》

★主なライフゲイン・アンチカード
《集団的蛮行/Collective Brutality》
《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
《部族養い/Feed the Clan》

ほとんど《集団的蛮行/Collective Brutality》と《漁る軟泥/Scavenging Ooze》しか見ません。逆にこの2枚は合計で6枚はほぼ確実に入っています。

・プラン
基本的には焼き切ることのみです。
《集団的蛮行/Collective Brutality》・《漁る軟泥/Scavenging Ooze》がとにかく厳しいマッチアップ。逆に言えばそれ以外でほとんど負けることはない。
こちらが後手の場合、クリーチャー連打も負け手段となるため、《焼尽の猛火/Searing Blaze》は残します。
《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》は、サイド後にライフゲインが4枚を超えてくるような相手には大体抜きます。本体にしか飛ばない3点火力の価値がものすごく低いためです。ちなみにトロンだけは例外です。


VSトロン
in
2《頭蓋割り/Skullcrack》
2《流刑への道/Path to Exile》

out
(こちらが先手の場合)
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》
(こちらが後手の場合)
4《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》

★主なライフゲイン・アンチカード
《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
《スラーグ牙/Thragtusk》
《集団的蛮行/Collective Brutality》

《頭蓋割り/Skullcrack》を持っているかどうかがとにかく重要です。

・プラン
焼き切りましょう!(2回目)
先手の場合は《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》により4~6点のダメージ(本人の攻撃含む)が計算できますが、後手では2点程度しか計算できないため、サイドアウトします。
《焼尽の猛火/Searing Blaze》は《スラーグ牙/Thragtusk》と《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》のどちらにも効果があるので実はそれなりにやってくれます。生物が出てこないことには相手は勝てないので、打つ対象に困ることは意外とありません。
ただ、重く・不確定要素のある3点火力であるため、先手では抜きます。


VSホロウワン
in
2《流刑への道/Path to Exile》
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》

out
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
1《頭蓋割り/Skullcrack》

★主なライフゲイン・アンチカード
《集団的蛮行/Collective Brutality》

ほぼこの1種のみ。

・プラン
《罠の橋/Ensnaring Bridge》で止めろ!
ゲーム2は相手が《古えの遺恨/Ancient Grudge》をサイドインしていなければ自動で勝利です。
《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》は一見するといまいちに思えますが、3ターン目以降も《ゴブリンの知識/Goblin Lore》や《燃え立つ調査/Burning Inquiry》を連打してくるため、出しておくとそれなりにうっとうしいです。
不利ですが絶望的とまではいきません。


VS白緑オーラ
in
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

out
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》
3《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》

★主なライフゲイン・アンチカード
《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
《夜明けの宝冠/Daybreak Coronet》
《魂の絆/Spirit Link》

全部やばいです。

・プラン
《罠の橋/Ensnaring Bridge》で止めろ!(2回目)
ゲーム2は《罠の橋/Ensnaring Bridge》で取れますが、相手が《神聖の力線/Leyline of Sanctity》を置いてきた場合は注意が必要。なんと火力の打ちどころがなくて、《罠の橋/Ensnaring Bridge》で手札を減らせなくなります。
《コーの精霊の踊り手/Kor Spiritdancer》を出されたら放置して、強化を見送って、火力をちょっとずつ打ちましょう。そうすればライブラリーアウトで勝てます。


VS5色人間
in
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2《灼熱の血/Searing Blood》

out
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
1《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》

★主なライフゲイン・アンチカード
《オーリオックのチャンピオン/Auriok Champion》

ほぼこの1種のみ。

・プラン
《罠の橋/Ensnaring Bridge》で止めながら焼き切れ!
《罠の橋/Ensnaring Bridge》を割るカードがまず入って来ないのでゲーム2を取りやすいです。また、メインボードでもそんなに不利というわけではないので、実際のゲームカウントは2-0が多かった。でもそんなに有利ではないと感じているマッチアップ。
《罠の橋/Ensnaring Bridge》対策をゲーム3では追加されるため、サイドボードを入れ替えているようであれば《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》を戻してOK。
《罠の橋/Ensnaring Bridge》は《反射魔道士/Reflector Mage》絡みで隙を生んでしまうことがあるため、火力で自殺できるようにしておくのが重要です。


vSストーム
in
2《灼熱の血/Searing Blood》

out
2《頭蓋割り/Skullcrack》

★主なライフゲイン・アンチカード
《神聖の力線/Leyline of Sanctity》

ほぼ入っていないですが、あるとすればこれぐらい。考えなくていいです。

・プラン
《巣穴からの総出/Empty the Warrens》に気を付けながら焼き切れ!
メインボードは《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》を出せばオート勝ち。サイド後は《巣穴からの総出/Empty the Warrens》プランを選択されるため、《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》のためのマリガンをするとハマる。平均的なハンドをしっかりキープした方が勝ちやすいです。


VS親和
in
2《流刑への道/Path to Exile》
2《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
2《灼熱の血/Searing Blood》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

out
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
4《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》

★主なライフゲイン・アンチカード
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
《刻まれた勇者/Etched Champion》

サイドボードからは《呪文貫き/Spell Pierce》などが増えるのみで、基本的にきついのはメインボードのカードのみです。

・プラン
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》に気を付けながら殴り切れ!
それなりに厳しいマッチアップながら、勝てないこともない。
このマッチは壮絶なダメージレースになる。そのため火力の使いどころについては細心の注意を払いましょう。《破壊的な享楽/Destructive Revelry》は絶対に《頭蓋囲い/Cranial Plating》に当てること。それ以外にはほとんど打ちません。


VSデスシャドウ
in
2《流刑への道/Path to Exile》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

out
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》

★主なライフゲイン・アンチカード
《集団的蛮行/Collective Brutality》

ほぼこの1種。

・プラン
火力を貯めて削り切れ!
《死の影/Death’s Shadow》が何ターン目に出るかによって大きく勝敗は変わります。
一番やっちゃいけないのが、毎ターンエンドに火力を打つこと。1ターン目に攻撃して2ターン目に本体に火力を打つと、相手は2回のフェッチ・ショックで4/4の《死の影/Death’s Shadow》を並べてきます。
こうなると押し切られてしまうことがよくあります。《死の影/Death’s Shadow》を出されないように調整しましょう。
相手は《死の影/Death’s Shadow》を自分から出したいのでライフを勝手に13にしてきます。ただ、それには大体3ターンかかります。1/1で出てきた3ターン目のエンドに13のライフを削り始めても間に合います。
特に《裂け目の稲妻/Rift Bolt》は、ダメージを与えるのが次のターンになるという最高のカード。このマッチではかなり重要で、2枚引くと大体足ります。待機するのは絶対に3ターン目以降にしましょう。


VSタイタンシフト
in
2《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

out
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》

★主なライフゲイン・アンチカード
《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
《魔女封じの宝珠/Witchbane Orb》


・プラン
ライフを守りつつ、削り切れ!
メインボードはとにかく有利です。こちらがライフを19以上に保っていれば、4ターン目に死ぬことは絶対にないので、ほぼ確実に火力が足りると思います。
この戦いではショックランドをアンタップインしない・する場合は、いつでも《稲妻のらせん/Lightning Helix》でライフを19以上にできる状態を意識しましょう。3ターン目にわざわざ《ボロスの魔除け/Boros Charm》のために土地をアンタップインしなくても大丈夫です。
勿論、4ターン目の土地7枚からの《風景の変容/Scapeshift》の前に勝てる算段があるのであれば、ライフを減らしても良いです。

《虹色の前兆/Prismatic Omen》が出ると土地6枚で死んだり、《裂け目の突破/Through the Breach》が入っているタイプだと5枚目の土地も危険になります。なのであくまで基本的な考え方として覚えておきましょう。

サイド後は4マナにインパクトのあるカードが2種類入ります。死ぬほどランパンが入っているので大体は3ターン目にプレイされます。
相手がランパンしてきた返しは、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》や《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》で殴れているのであれば、《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》はプレイせずに《頭蓋割り/Skullcrack》を構えるべきです。《裂け目の稲妻/Rift Bolt》などがある場合も同様に《頭蓋割り/Skullcrack》を構えましょう。相手は《頭蓋割り/Skullcrack》をケアする余裕なんてないので絶対に《強情なベイロス/Obstinate Baloth》を出してきます。


VSミラーマッチ
in
4《コーの火歩き/Kor Firewalker》
2《流刑への道/Path to Exile》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

out
4《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》

★主なライフゲイン・アンチカード
《コーの火歩き/Kor Firewalker》
《稲妻のらせん/Lightning Helix》
《神聖の力線/Leyline of Sanctity》

《神聖の力線/Leyline of Sanctity》は入ってないものと思ってサイドボーディングした方がいいです。

・プラン
《コーの火歩き/Kor Firewalker》で勝て!
基本的には《コーの火歩き/Kor Firewalker》が最後に地上に立っていた方が勝ちます。
《コーの火歩き/Kor Firewalker》で《ゴブリンの先達/Goblin Guide》をブロックする時はちゃんと《頭蓋割り/Skullcrack》をケアしましょう。例えば手札に《ボロスの魔除け/Boros Charm》があるなら破壊不能をつけられるのでブロックしていいです。
抜くカードは本体火力にしかならない連中です。ただし、相手が《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》を残しているようなら、《灼熱の血/Searing Blood》を入れて《ボロスの魔除け/Boros Charm》を抜きましょう。先手では《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》を残す人も多いので、後手番でとりあえず《灼熱の血/Searing Blood》を入れてみるのはありです。

総力戦になるのでいつか《コーの火歩き/Kor Firewalker》で勝ちます。相手の方が多く引いたら負けます。
このマッチで《ゴブリンの先達/Goblin Guide》で攻撃する時は、相手がフルタップの時・手札を全部知ってて除去がない時が多いので、きちんと心がけましょう。

《神聖の力線/Leyline of Sanctity》は入っていないものと思ってサイドボーディングすべきです。《破壊的な享楽/Destructive Revelry》が手札で腐り続けると負けです。
万が一置かれても、《コーの火歩き/Kor Firewalker》沢山引いてると普通に勝てるので、気にしない方がいいです。


▼終わりに
とにかくバーンで気を付けるべきは、「盤面を焼くべきか」「本体を焼くべきか」です。困ったら大体本体に打ちましょう
《ゴブリンの先達/Goblin Guide》について書き忘れていたので最後に一つ。
例えばこちらが先手1ターン目に《ゴブリンの先達/Goblin Guide》で攻撃して《稲妻/Lightning Bolt》が見え、相手が《血の墓所/Blood Crypt》をアンタップしてターンを返してきたなら、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》で殴るべきではないです。《稲妻/Lightning Bolt》は《ゴブリンの先達/Goblin Guide》に打ち込まれますが、損をする可能性が減ります。
↑ちなみに《蒸気孔/Steam Vents》だった場合は《選択/Opt》を打たれる可能性があるので、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》で殴るべきだと思います。


簡易ですが、こんなところで。

何か意見や質問があればコメントか@yuyan_mtgまでお気軽に!
▼あらすじ
GPマドリード→GP京都のチーム構築連戦を決めた俺は、モダンに勤しむのだった。


▼プロツアーと禁止改定
時は少し遡る。
プロツアー・イクサランの相克ではルイス・サルヴァットがランタンコントロールで優勝を収めた。
Zac Elsikによって生み出され、彼自身の初栄冠の立役者となったランタンは、モダンにおいて「強いデッキ」とは言われていたものの、プロツアーチャンピオンを輩出するようなデッキだとは考えられていなかった。
しかし、今大会における台風の目は、ランタンではないだろう。誰もが驚いたのが、我らが日本が誇るプラチナプロ、行弘賢の使用した赤黒ホロウワンだ。

赤黒ホロウワンは、MO上では少数のプレイヤーが使っていたものの、そのリストは人によってまちまちだった。
いわゆるぶん回りの凄まじいデッキでありながらも安定感がないように見えたため、誰も調整に着手していなかったのだ。
そう、武蔵のメンバー以外には。

行弘賢の手によって世に解き放たれたこの赤黒ホロウワンの強さは凄まじかった。


▼赤黒ホロウワンの登場
赤黒ホロウワンは、その止めることのできないブン回りと、サイドボード後の強さを兼ね備えていた。

止めることのできないブン回りについては、大した説明は必要ないだろう。1ターン目に4/4が2体出てきて2ターン目に2/2飛行が一緒に殴ってきたら、人は何もできない。

だがそれよりも重要なのは、サイドボード後の強さだ。
赤黒ホロウワンは、炎跡のフェニックスや恐血鬼など、墓地を活用する。だが大祖始の遺産などの墓地対策はあまり有効打ではない。
虚ろな者は墓地を経由することなく飛び出してくるし、グルマグのアンコウの探査をケアするために大祖始の遺産は起動しがたい。
墓地対策によって機能不全に陥るドレッジとは全く違う。

つまり、ホロウワンは、サイド後もクリティカルなカードをサイドインされることのないドレッジのようなデッキだったというわけだ。
加えて、これまでドレッジが苦手としていたトロンに対して非常に強いデッキであり、ドレッジの上位互換と言っても差し支えなかった。

妨害手段の少ないあらゆるデッキに強く、その上クリティカルなサイドボーディングが少なく、プロツアー・イクサランの相克では、実に恐ろしいデッキが誕生してしまったというわけだ。


▼禁止改訂
そして、もう一つ。
プロツアー後の禁止改訂では、二つの衝撃的な事態が起きた。
精神を刻む者、ジェイスと血編み髪のエルフの解禁である。

これらのカードの解禁により、モダン環境には少なくとも2つのデッキが台頭してくるであろうことは明らかだった。

1.精神を刻む者、ジェイスを使用した青いコントロールデッキ
これまでにもジェスカイコントロールや青白コントロールは存在していたが、精神を刻む者、ジェイスによって増加することは目に見えていた。
精神を刻む者、ジェイスを使うデッキでは瞬唱の魔道士もほぼセットで使われるであろうことも。
「ゲームを速やかに終わらせる手段」を持たない従来の青コントロールは、仮に自らの望むロングゲームの展開になったとしても、「コンボ相手の除去、アグロ相手の打ち消しなど、不要牌を抱えてしまうことによる敗北」がこれまで課題だった。ゲームを速やかに終わらせる手段は大抵は5マナ以上の重いカードとなるため、そもそもその「フィニッシャー枠」そのものが不要牌となることも多い。
だが、精神を刻む者、ジェイスただ1枚が、その状況を一変させた。
不要牌をライブラリーに戻して強力なカードに変えながら、自身がフィニッシャーともなるスーパーカード。それこそが精神を刻む者、ジェイスだ。
精神を刻む者、ジェイスの解禁が青系コントロールをモダン環境に呼び戻すのは、想像にたやすかった。

2.ジャンド
そして、緑黒ミッドレンジ系統の始祖のジャンドの復権。血編み髪のエルフは、これまで緑黒やアブザンの影に隠れていたジャンドが復活するには十分な理由となった。
致命的な一押しが霊気紛争で生まれたことにより、ジャンドがこれまで持っていた「稲妻という軽量除去がある魅力」はなくなった。緑黒・アブザンがジャンドを圧倒するようになったのには、致命的な一押しの出現があった。
だが、血編み髪のエルフが解禁されたとなれば話は別だ。血編み髪のエルフはアドバンテージ獲得手段でありながら、速やかにゲームを終わらせる力を持つ。同時に復活した精神を刻む者、ジェイスに対して強いカードであるという点も重要だ。
同様に、稲妻の価値も精神を刻む者、ジェイスを除去できるという一点で上がった。

ジャンドは息を吹き返しただけでなく、新たなモダン環境を支配する可能性すらある。血編み髪のエルフはそれほどのインパクトだった。


▼ホロウワンを諦める
プロツアー直後からホロウワンを回していた俺にとって、禁止改訂は非常に大きかった。
それは、今回の禁止改訂によって出現するであろう2種類のデッキが、どちらもホロウワンにとって厳しい相手だったからだ。
ホロウワンの強みについて、一つ話していなかったことがある。それは虚ろな者というカードの強さについてだ。この1ターン目に登場する4/4は、モダン環境において高い除去耐性を持っており、それがこのデッキの強さの根幹にはある。
稲妻、致命的な一押し、突然の衰微。これらのカードが効かないクリーチャーがどれほど強いかは、グルマグのアンコウが証明している。
このホロウワンの除去耐性という部分を、青白は否定してくる。流刑への道は、青白コントロールの隆盛によって間違いなく増えるであろうことが予想できた。流刑への道はもちろん、恐血鬼や炎跡のフェニックスにも突き刺さる。
ホロウワンが相手をしたくない相手の一つが、この青白コントロールだ。

そしてジャンド。
こちらはそもそも、虚ろな者を超えるサイズのクリーチャー、タルモゴイフが2ターン目に登場してくるのが大きな問題となる。
加えて手札破壊はデッキの潤滑油である燃え立つ調査やゴブリンの知識に突き刺さり、漁る軟泥は墓地を活用するカードを食い散らかしながら、虚ろな者・グルマグのアンコウを超えたサイズにすぐに跳ね上がる。

この二つのデッキに対して、ホロウワンはとにかく厳しい。

正直言ってホロウワンのMOでの成績はかなり良かったし、禁止改訂がなければこのままホロウワンを使用していたであろう。ホロウワンはそれほど強力なデッキであり、現在のモダン環境で最も使うべきデッキの一つだ。
サイドボードプランを教えてくれたヤソさんに感謝。ひなたは今度奢ります。


▼計画、完全崩壊
ホロウワンを諦めて、まずは候補としていた2つのデッキを試す。
まずは赤青ストーム。
精神を刻む者、ジェイスと血編み髪のエルフの4マナのソーサリーアクションの解禁で隙ができやすいと思ったがそんんなことなく。ジャンドに×。
続けてトロン。
まず回したことがなくて、青白コントロールに全く勝てない。ジャンドも強く意識してきていて、大爆発の魔道士を連打されて勝てない。ジャンド、青白に×。

一瞬で2つのデッキが消えた。


▼精神を刻む者、ジェイスを使ってみたい
というわけで、ここは原点に返り、自分の本能に従った。そして一番の欲望は、「精神を刻む者、ジェイスをとにかく使いたい」だった。

そして、この2つのデッキを回すことにした。

・エスパー御霊
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《湿地の干潟/Marsh Flats》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
2《湿った墓/Watery Grave》
1《神無き祭殿/Godless Shrine》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2《沼/Swamp》
1《島/Island》
4《グリセルブランド/Griselbrand》
4《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
1《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council》
4《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
4《御霊の復讐/Goryo’s Vengeance》
4《思考囲い/Thoughtseize》
4《思考掃き/Thought Scour》
4《致命的な一押し/Fatal Push》
4《血清の幻視/Serum Visions》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2《集団的蛮行/Collective Brutality》

サイド
4《未練ある魂/Lingering Souls》
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
2《断片化/Fragmentize》
2《滅び/Damnation》
2《石のような静寂/Stony Silence》
1《集団的蛮行/Collective Brutality》


・青黒コントロール
4《廃墟の地/Field of Ruin》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
2《湿った墓/Watery Grave》
2《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
3《島/Island》
3《沼/Swamp》
4《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4《広がりゆく海/Spreading Seas》
4《思考囲い/Thoughtseize》
4《致命的な一押し/Fatal Push》
4《血清の幻視/Serum Visions》
3《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
2《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《マナ漏出/Mana Leak》
2《論理の結び目/Logic Knot》
2《滅び/Damnation》

サイド
4《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
3《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
3《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
3《集団的蛮行/Collective Brutality》
2《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》


どちらのデッキも、「能動的に動けるコントロールデッキ」がテーマ。
手札破壊は、後半に引いてしまった時に完全に死に札となるのが弱点だが、精神を刻む者、ジェイスは死に札を素晴らしい3枚に変えることができる。よって、手札破壊とジェイスは非常に相性が良い。脅威を事前に取り除いて4ターン目にジェイスが着地すればそれだけで勝つことができ、コントロールデッキは、「相手の脅威をすべてさばく」から「更地にジェイスを出せば良い」に変わったのだ。
エスパー御霊はそのブン周りにもう一要素加わったものとなっている。元のリストはマルク・トビアシュのエスパー御霊。
青黒コントロールは、ジェイス勝ちにより特化したものとなっている。

Tier2のデッキに対してはどちらも強かったが、ホロウワン・ジャンドに安定して勝てるとは言い難く、お蔵入りとなった。
ちなみにエスパー御霊は精神を刻む者、ジェイスが入ったことで第二の勝ち手段を手に入れて強化された。かなりお気に入りのデッキなので、カード持っている人は使ってみて欲しい。


▼MOCSを経て、マドリード
上記のデッキをだらだらと回していて、感触もそれなりだったため、マドリードに持ち込めるレベルには仕上がりそうだな、と考えていた矢先。
MOCSの結果が舞い込んできた。白緑オーラの優勝――よりも、ジャンドの海…。
人数の少ないMOCSのような大会ではデッキが偏ることはそう少なくないのだが、それにしてもこのジャンド祭り。MO上でもジャンドと戦う機会は日に日に増え、勝率はそれに比例するように下がっていった。

そしてマドリードで使うデッキは、「ジャンドに安定して勝てるデッキ」と決めたのだった。

こちらがマドリードで使用したデッキ。

・ドレッジ
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1《乾燥台地/Arid Mesa》
2《血の墓所/Blood Crypt》
2《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1《蒸気孔/Steam Vents》
1《ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage》
2《銅線の地溝/Copperline Gorge》
2《山/Mountain》
1《森/Forest》
4《傲慢な新生子/Insolent Neonate》
4《ナルコメーバ/Narcomoeba》
4《恐血鬼/Bloodghast》
4《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug》
4《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》
4《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
4《安堵の再会/Cathartic Reunion》
3《壌土からの生命/Life from the Loam》
3《燃焼/Conflagrate》
2《悪戦+苦闘/Driven+Despair》

サイド
4《自然の要求/Nature’s Claim》
3《集団的蛮行/Collective Brutality》
2《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2《暗黒破/Darkblast》
2《稲妻の斧/Lightning Axe》
2《血染めの月/Blood Moon》


ドレッジよ、私は帰ってきた!!

ドレッジを選択した大きな理由は、「墓地対策の薄さ」だ。
最近のジャンドを見てほしい。今までの緑黒Xデッキならば、ドレッジ対策として墓掘りの檻や虚無の呪文爆弾が合計で4枚は入っていた。それが今は1枚か2枚であることがほとんどだ。
これは、墓地活用デッキとして最も意識されているのがホロウワンであり、そのホロウワンに墓地対策がさほど効果的でないからだ。
墓地対策カードのスロットが別のカードに置き換わっている。これはドレッジの千載一遇のチャンス!

血染めの月は、森の採用に伴って入れようと思ったカードだ。
井川さんから「廃墟の地でハメ負けがなくなるから森は強い」と言っていたので試してみたのだが、これがなかなか好感触。そもそも初手にあって困ることがほとんどないし、ダクムーアの回収場の2枚目よりも強いと感じた。
血染めの月は、相性の悪いトロンに対する必殺カードとなる。トロン側は、ドレッジ相手にわざわざ自然の要求をサイドインすることはなく、最速ウギン+大祖始の遺産を常に狙ってくる。こちらは古えの遺恨と血染めの月で相手のプランをどちらも潰してしまおう、というわけだ。


▼マドリードの結果
ジャンド〇××
トロン××
バーン××
ホロウワン〇〇
5色シャドウ〇××
バーン〇〇
ジャンド〇×〇
バーン〇〇
バーン〇〇
トロン×〇〇
親和×〇〇
赤緑エルドラージ(マーティン・ミュラー)〇×〇
ホロウワン××
ジャンド〇××


結果は個人7-7。ぼろ負け。
チームは9-6でした。
ジャンド対策に突然の衰微を追加で入れるべきだった、と後悔。よく漁る軟泥に負けた。


▼マドリードから学び、京都のデッキを決める
マドリードで学んだ2つ。バーン・ジャンド・トロン・ホロウワンがとにかく多いこと、精神を刻む者、ジェイスに当たらなかったこと。この2つから、京都のデッキを考え直す。
ドレッジはジャンド・バーン・ホロウワンに対して有利に立ち回れるがトロンに相性は悪く、ジャンドにも取りこぼす可能性がある。そしてチーム戦においては、マリガンの判断を3人で行えるため、サイドボード後のマリガンミスによる勝利がより望めなくなっており、これはマイナスだと感じた。

とにかく使いたいのは、バーン・ジャンド・トロンに強いデッキだった。そしてたっぷり何日か苦悩した結果、使用したのはこちら。

・バーン
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1《乾燥台地/Arid Mesa》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
2《聖なる発掘/Sacred Excavation》鋳造所
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
3《山/Mountain》
4《ゴブリンの先達/Goblin Guide》
4《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
4《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》
2《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《ボロスの魔除け/Boros Charm》
4《焼尽の猛火/Searing Blaze》
4《裂け目の稲妻/Rift Bolt》
2《頭蓋割り/Skullcrack》

サイド
4《コーの火歩き/Kor Firewalker》
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
2《流刑への道/Path to Exile》
2《頭蓋割り/Skullcrack》
2《灼熱の血/Searing Blood》


人生で初めてバーンを使った。
ジャンド・トロンの二つに強く、ミラーマッチをコーの火歩き4枚で制すという狙い。白緑オーラやホロウワンといった相手には罠の橋で2ゲーム目を取り、不純物を入れさせた状態で3ゲーム目をプレイさせたい。

ちなみにこのバーンのリストは、少なくともメインボードの60枚とサイドボードの頭蓋割り2枚の計62枚は、固定パーツだと思っているほど、自信がある。
バーンを使っている人はマナフラッドなど考えず、おとなしく土地を20枚入れよう。
《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》はアグロに強いだけでなく、トロンの《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》にも強いカードなため、2枚入れ得。


▼京都結果
バーン〇〇
トロン〇〇
タイタンシフト〇〇
アブザンシャドウ〇×〇
5色シャドウ〇〇
白緑カウンターカンパニー××
白緑カウンターカンパニー〇××
ジャンド〇××
バーン××
タイタンシフト〇〇
親和〇〇
トロン〇××
トロン××


5敗のためドロップ。個人7-6とまたしてもぼろぼろ。
事前の練習でもほとんど負けなかったトロンに2回負けてしまったり、カウンターカンパニーには召喚の調べのサーチ用のブレンタンの炉の世話人とオーリオックのチャンピオンを2ターン目から素出しで連打されて負けたりと、非常にツキがなかった。

当たり方としては想定通りで、上振れている日ならば全勝してもおかしくなった。バーンを選択したことについては特に後悔はしていない。
練習をして、想定通りの当たりをして、それでもまだ勝てないのがマジック。今回もまた、俺が主役のグランプリではなかったのだ。

ただ、今回のベストデッキはカウンターカンパニーだったかな、とは思う。
ジャンドに弱いという理由でカウンターカンパニーは選択肢にもなかったが、4枚の不屈の追跡者などできちんとジャンドと戦える構成にできたし、トロン・ホロウワンには相性が良い。バーンも意識すればキラーカードをサイドボードに取れる(それでも少し不利だが
ジェイスに使っている時間をカウンターカンパニーに割けば良かったな、なんて京都の帰りの新幹線で思いましたとさ。


バーンについてはマリガン基準やサイドインアウトなんかもかなり固まったので、この日記とは別にもう一つ簡単なガイドでも書こうかなと。

おしまい。
本日はマジックの話でもなければハースストーンの話でもない。というかゲームの話ですらない。
そう、ダイエットのお話。

実は俺、2016年に97キロから67キロまでダイエットしました。
いかにして俺が5ヶ月で30キロのダイエットに成功したか、その方法の話をします。

ダイエットに必要なこととかだけを最後にまとめてあるので、俺の痩せるプロセスに興味のない方は、最後だけ見てください。



◆はじまり
2016年、5月。俺の体重は97キロだった。
スポーツを辞めた16歳ごろから急激に太り始めた俺は、時が経つにつれて、自らの服のサイズがLから2XLに変化して行くことを自覚しつつも、特に痩せようとは思わなかった。

太ったからと言って別段日常生活に影響はなかったし、快楽の一つである食をそもそも我慢できなかったのだ。

そんな俺が痩せようと決意したのは、二人の友人に再会した時。

ある日、俺は友人Aに再会した。Aは見た目でわかるほど、激ヤセしていた。
そしてまた別の日。Aとは面識がないであろう友人Bに会った時、彼もまた、激変と言って差し支えないほどのダイエットに成功していた。

俺は、失礼ながら彼らのことを「ダイエットすると国から100万が出ると言われても痩せようとしないはずだ」と思っており、また、俺もその一人だった。
言うなればデブ仲間だと思っていたのだ。

最早、人類で太っているのは俺だけなのではないだろうか?
取り残された気持ちになった。

◆完全無欠コーヒー
久しぶりに再会した友人が痩せていたら、どうやってダイエットしたのかを聞くのが普通だ。ダイエットに興味が有ろうと無かろうと、世間話程度でとりあえず聞いてみるだろう。
俺が友人Aにダイエット方法を聞いた時も、そんな軽いノリだった。

Aが教えてくれたのは、完全無欠コーヒー。
シリコンバレーの、とか、米を受け付けなくなるとか、とにかく胡散臭いという印象を抱いたのを今でもよく覚えている。

だが、この完全無欠コーヒーこそが、俺のダイエットを語る上では欠かせない存在。この話の主役だ。

完全無欠コーヒーとは、簡単に言ってしまえば、コーヒーにバターを入れて飲む、いわゆるバターコーヒーのことだ。最近ではコンビニでもバターコーヒーが置いてあり、流行っているのが如実にうかがえる。一度は聞いたことがあるのではないだろうか。

ここで多くの人が誤解している事柄を訂正しよう。
完全無欠コーヒーは、飲むだけで痩せていく魔法のコーヒーではない。どちらかというと、普通のコーヒーよりもカロリーは高いし、だから「ダイエットコーヒー」だと勘違いして飲みまくっていても、意味はないどころか、太ってしまう。

では何がダイエットに効果があるのかというと、完全無欠コーヒーは普通のコーヒーに比べて格段に腹持ちが良い。
例えば、朝に完全無欠コーヒーを飲むと、ランチタイムにがっつり食べようという気にならない。そこで摂取カロリーを抑えるダイエットなのだ。

簡単に言ってしまえば、俺が実践した完全無欠コーヒーによるダイエットは、「ご飯を食べる代わりに完全無欠コーヒーを飲んで我慢しよう」ということだ。

「コーヒーなんかで我慢できるわけない」と思うかもしれないけども、これが実はそんなことがない。
決してお腹が空かないというわけではないのだが、サラダとちょっとしたおかずを食べれば満足できる程度に、朝の完全無欠コーヒーは腹を満たしてくれるのだ。

ここで、完全無欠コーヒーによる効果をわかりやすく説明しよう。

朝・おにぎり1つ(250カロリー)
昼・定食(800カロリー)
夜・ラーメン(1000カロリー)
という生活を送っている人は、250+800+1000で約2050カロリーを一日に摂取している。ここにお酒やお菓子で2500カロリーといったところだろうか。

この朝ご飯を完全無欠コーヒーにして、昼に炭水化物を控えておかずだけを食べれば、500カロリー近く減らすことができる。
これがどれだけ大きいかは、今更語るまでもないだろう。

◆完全無欠コーヒーの作り方
完全無欠コーヒーに興味を持った人だけがここまで読んでくれていると仮定して、ここに簡単な作り方を書いておく。
以下は、実際に俺が購入したもの。どういう効果があるのかは実のところ知らず、友人Aに勧められたものをそのまま買った。

コーヒー豆:https://www.amazon.co.jp/dp/B01C5JMVYQ/ref=cm_sw_r_cp_api_7lKOAbV01WH4P
バター:
https://www.amazon.co.jp/dp/B00L8IZ1E8/ref=cm_sw_r_cp_api_8kKOAbJY46WNW
オイル:https://www.amazon.co.jp/dp/B013MW3B4Y/ref=cm_sw_r_cp_api_umKOAbY2H82CV
クリーマー:https://www.amazon.co.jp/dp/B0031I7PWY/ref=cm_sw_r_cp_api_7mKOAbVVN0HZJ

まずはビーカーにコーヒー豆をスプーン2杯分ほど入れ、バターを一切れ。そしてオイルを小さじいっぱい程度入れて、お湯を200ml注ぐ。後はクリーマーで1分間かき混ぜる。
このかき混ぜるという行為が非常に大事。手でかき混ぜれば良いと思うかもしれないが、機械で混ぜると圧倒的に美味しくなる。というか、機械で混ぜないとバターがしつこくて不味い。
しっかり混ぜると、クリーミーで美味しい。


ちなみに完全無欠コーヒーを作ってる動画ではマッチョなお兄さんが長時間かけて頑張ってるけど、ここまでやらなくていい。多分。

豆はなんでも良いが、バターはきちんとしたものを使った方が良い。コーヒーの味が全く変わる。

◆ダイエット生活の開始
5月に話をされたものの、実際にダイエットに踏み切ったのは7月。

何事も形から入るタイプの人間だった俺は、コーヒー豆とバター、ついでにクリーマーも揃えて、ようやく重い腰をあげたのだった。

さて、食事はというと、
朝・完全無欠コーヒー
昼・サラダとおかず
夜・定食
という生活を送っていた。

以前までは昼ラーメン、夜ラーメンがデフォルトだったため、大体700-800カロリーほど軽減したことになる。

そしてこれが当然のことながら劇的な効果。
一日で1キロぐらい落ちていき、1週間で6キロ。

確かにお昼にラーメンを食べられないのは辛いが、それでも我慢できないわけではない。もちろん食べられるなら食べたいが、どうしても食べなければ午後動けなくなるわけではない。
それぐらいならば我慢して、体重計に乗って痩せた数値を実感したいと思うようになったのだ。

劇的な効果がすぐ数値として現れることでモチベーションが維持できて、それが「ラーメンを食べる幸福」を上回っていたというわけだ。
体重計に乗れば成功体験を得ることができ、それが食以上の快楽となったとも言える。

食以上の楽しみを見つけるのが、ダイエットにおける一番の肝である。


◆進化するダイエット
2週間も経つと、もちろん体重の落ち方は緩やかになり、結局合計で9キロほどの減量となった。
この頃にはお昼にサラダ、夜お腹を空かせて帰ってきてご飯を食べるという生活にも慣れてきていた。

そんなある時、考えた。これで夜にもご飯を食べなかったらどうなるか?と。

だがそれは現実的ではなかった。お昼にご飯を我慢できる理由は、体重計に乗って成功体験を獲得したい他に、もう一つあるからだ。
そう、夜のご飯への楽しみだ。

なぜ長距離マラソンを走り続けることができるのかといえば、それはゴールが設定されているからだ。何キロ走るかわからない、ゴールがない、そんなマラソンを、人は続けられない。
夜にご飯を食べないということは、マラソンのゴールを撤廃するのと等しい。お腹を空かせて夜を迎えて、だが夜もサラダで我慢して、また朝コーヒーを飲むなんて、考えられなかった。

考えが変わったのは、偶然の出来事がきっかけだった。その日、俺はご飯を炊くのを忘れて、慌てて帰宅してから炊き始めた。
そしてその炊いている間に我慢できずに、おかずの肉を食べていた。炊いたご飯はふりかけでもかけて食べようと考えていたのだ。
肉、サラダを食べて、味噌汁をたいらげて一息ついたところで、炊飯器がご飯の出来上がりを告げる。

そこで、気がついた。
それなりに今、充足感で満ちている。もちろんここにご飯を入れる余裕はあるが、別に食べなくてもこのまま明日のコーヒーまで我慢できるのではないか、と。
我慢できないのは、「お昼の後何も食べていない状態」であり、「夕食でサラダとおかずを食べた状態」ならば、ご飯を追加せずとも、過ごせるのだ。

そして翌日からは、夕食に一つのルールを設けた。
サラダ、おかず、味噌汁、そしてご飯を一斉に並べる。そしておかずとサラダと味噌汁を食べた後に、もしまだお腹が空いていればご飯に手をつける。
こうすれば、本当に食べたい時にはご飯が食べられるし、我慢すれば摂取カロリーを減らせる。

これは大成功だった。
「今日は食べないと絶対に無理」と思っている日も、少しサラダやおかずを食べ始めれば落ち着き、味噌汁を飲む頃には腹は満たされる。
毎日ご飯をよそっては炊飯器に戻して、翌日も繰り返していた。

ゴールについても、ひとつだけ設定することにした。1週間に一度、食べたいものを食べて良い日を設けた。この日だけはなんでも好きなものを食べて良い、自分へのご褒美日だ。

そしてすっかりその生活に慣れて行き、9月半ば、ダイエット開始から2ヶ月後には体重は80キロ。実に17キロのダイエットに成功していた。


◆普段食べているもの
ここで、当時食べていたサラダやおかずについて紹介。

・サラダ
基本的にはコンビニのもの。カロリー80-150程度のものがオススメ。ポテトサラダなどはNG。ツナとコーン程度のものだとカロリー低めで満足度が高い。
チョレギサラダ、ツナとコーンのサラダ、オクラのネバネバサラダ辺りをローテーションしていた。

・おかず
定番のサラダチキン。180カロリーで満足度が高い。このダイエットでは自分が草食動物なのかと思ってしまうぐらい、サラダ以外を食べられない。だからこそ、おかず選びは重要となる。
プレーンなサラダチキンに飽きたらカレーなど味を変えてみたり、揚げ鶏にしてみるのもオススメ。とにかくここは200-300程度のカロリーのものからチョイスしよう。一日を乗り切れるかはここで決まる。

・スープ
スープはるさめは低カロリーで春雨まで味わえて一石二鳥。スープはとにかくお腹に溜まる。ワンタンなどが入ってるとカロリーが跳ね上がるので注意。
100以上のカロリーをここで摂取してはならない。
コーンポタージュなどはカロリーを見ておこう。
スープパスタは200カロリーを超えるので実はNG。これを食べるぐらいなら揚げ鶏を増やした方が満足度が高い。
スープはるさめ3種のローテーション+たまにコーンポタージュ、味噌汁が多かった。

・その他
上記のもので足りなくなったら、おでんかこんにゃく麺がおすすめ。
おでんについてはカロリーの低いこんにゃく、大根、白滝を選ぼう。玉子は一つまでなら許される。
こんにゃく麺も低カロリーで味がきちんとして物を食べている感じがしておすすめだが、臭みが合わない人もいるかも。一度コンビニで買って試してみるべし。
似たものとして豆腐そうめんがあるが、こちらはカロリーが明確に高いため、あまりオススメしない。味はかなり美味しいため、メインの揚げ鶏などを削って豆腐そうめんにするなどで工夫しよう。
その他、キムチや漬物、切り干し大根やたけのこなどもアクセントにグッド。ちょっとだけご褒美の昼食にしたいなら、低カロリーのツナ缶を追加で。

基本的にお昼ご飯は総カロリー500-600で調整している。


◆間食について
やはりしたくなる間食。特に事務仕事の場合は口が寂しくなりがち。
とはいえこれがめちゃくちゃ太る。午前午後でチョコレート(DARSとか)を1箱ずつ食べるだけで480カロリーにもなるわけで。

俺ももちろん間食が大好きだったから、ここには大いに頭を悩ませた。
そこで、低カロリーかつ満足度の高いものをいくつかチョイス。

・ぽたぽた焼
おばあちゃんの絵が可愛いあまじょっぱいアレ。
2枚入りで60カロリー程度となかなか低カロリーにして、満足度が高い。
というのもせんべいはしっかり噛む必要があるため、脳が食べていると認識してくれる。
午前午後の間食で二袋ずつ食べても240カロリー。

・ミルキー
個人的最オススメ。
なぜかというと、ダイエット中はとにかく甘いものが食べられない。甘いものはカロリーが高い。
ミルキーは一粒で20カロリー程度だが、めちゃくちゃ甘い。
ダイエット中は騙されたと思って舐めてみてほしい。自分がどれだけ甘いものを欲していたかわかるはず。
一日6粒舐めても120カロリー。低カロリー高満足。神の食べ物。

・うまい棒
カロリー自体は80ぐらいあるが、満足度がそれなりに高い。
甘いものと同じくらい、ダイエット中はジャンクなものが食べたくなる。ポテチを一度食べると、「犯罪的だっ…!」となるはず。
うまい棒ならそのジャンク欲を満たせます。



このように、個包装のものなどを買うのがおすすめ。
ポテチを買ってちびちび食べるとか、ポッキーはおすすめしない。なぜかというと、我慢できずにすぐ食べ切っちゃうから。

間食はお腹が空いているというよりは、何か口に入れたいという時にするもの。お腹を満たすのが最終目標ではない。
せっかく自分が20カロリーで満足できる程度の間食欲なのに、ポッキーがあったから180カロリー摂取した、だともったいない。
「ポッキーをちょっと食べて満足すれば良い」と思うかもしれないけど、人間の心のブレーキは弱い。袋が空いていて、そこにポッキーがあれば、食べてしまうのがサガ。
心のブレーキをかけられないのなら、物理的にブレーキをかけよう。


◆80キロの停滞
そんなこんなで上記の食事をとりながら痩せたいき、順調に見えたダイエット。だが山場が早くも訪れる。80キロからとにかく減らない。

この頃はすっかり、三食で炭水化物を摂らない食事が浸透していて、一日の摂取カロリーは900から1000ほどだった。

にも関わらず痩せない。どういうことかまるでわからない。
このまま米とラーメンを我慢し続けるだけで良いのか?答えが出ないまま、1週間が経ち、体重はプラスマイナスゼロ。

「食べずに我慢できるのは痩せ続けていてそれがモチベーションになっているから」とさっき言ったが、それは裏を返せば、痩せられなくなったら食べるのを我慢できないということ。
これまでは何も考えずにサラダだけを食べていたはずが、一品増やしてみたいとか、おにぎりを追加したいなど、様々な欲求が出てくるようになってしまった。
実際にはどれも我慢できていたのだが、時間の問題だった。

だが、一度食べてしまえばこれまでの努力が無駄になる。以前のように食べ始めれば体重は瞬く間に戻るであろうことは、火を見るよりも明らかだった。

そこで、痩せるために別のアプローチを取ることにした。


◆停滞を打破するプール
というわけで、「体を動かして痩せよう」という、ある意味ダイエットの正攻法を、後追いすることとなった。

ジムでどんなものが効果的かを調べたり、人に聞いたりしたところ、最も良いのはプールとのことだった。

カロリー消費量の多さもさることながら、水であることから脚への負担などが小さく、運動不足な人が体を痛めずに行えるのがプールのようで、早速近所のジムのプールに通うことにした。
ちなみに1時間クロールし続けると500カロリー程度のカロリーを消費できるらしい。そう、たった1時間で。
こんなうまい話があっていいのだろうか?

…なかった。
いや、というよりは、俺には不可能だった。
最後に泳いだのは学生時代。1時間泳ぎ続けるなんて造作もなかったはずだが、20代後半の運動不足の成人男性にはキツ過ぎた。
食事制限による体力の衰えも大きかっただろう。
ちなみにどれぐらい体力がなかったかというと、25メートルで息絶え絶えで、往復している途中で心も体もバキバキに折れていた。

毎日プールに通っているらしい50代のおばちゃん達は平気で500メートルほど泳いでいて、少しの休憩を挟みながら、2時間は泳いでいたと思う。
ただそれをぼうっと見つめることしか俺にはできなかった。

本来なら、翌日からプールには通わなかっただろう。俺には向いていないんだ、と諦めていたはず。
だが、それができない事情があった。既に1ヶ月分のプール代金を支払っていたからだ。

プール通いをやめるにしてもまずは一ヶ月は通わなければ。そう思った俺は、泳ぐ体力がない人でもプールダイエットができる方法を探した。

そして見つけたのが、水中ウォーキングだ。


◆水中ウォーキング
その名の通り、プールで泳ぐのではなく歩く。これならば、俺でも続けられそうだと思った。
早速動画を見て勉強し、翌日に実践してみると、1時間歩き続けるのは疲れはするものの、不可能ではないことが明らかとなった。

水中ウォーキングにおいて気をつけるのは以下の点。

・ただ歩くのではなく、太ももをしっかりと揚げ、大股で一歩を踏む。
・足の動きと同じくらい、腕の動かし方も重要。
・1時間継続して行い続ける。

動きについては動画を見るのが良いだろう。いろんな歩き方をしてみた方が良いとあるが、俺は一種類の、最もスタンダードなものしか行わなかった。

水中ウォーキングをやってみるとすぐにわかるが、水の中で歩くというのは様々な筋肉を使う。凄まじい汗をかいているのも実感できて、クロールや平泳ぎでなくとも、プールでの運動は十分に可能だ。

もちろん、普通に泳ぐのに比べて地味なのは否めない。1時間ただ歩いているのは退屈だ。だからこそ、色々な歩き方で楽しみながら運動しようと動画でも言っていた。

この1時間は、音楽を聴きながらやるのがとても良かった。防水MP3プレイヤーが安価で売っているため、それを購入してずっと聴いていた。
プレイリストをちょうど1時間に設定して、1週間で切り替えなどを行うと、フレッシュな気持ちで水中ウォーキングができるはず。
30分とか45分とか、そろそろ終わる時間の時に流れる音楽が妙に愛おしくなる。その時の曲が流れると、今でも嬉しくなる。

ちなみに防水音楽プレイヤーを禁止しているプールもあるため、使おうと考えている人はプールのルールをきちんと見てからにしてほしい。


◆生活サイクル
これにより、1週間の生活サイクルは完全に決まった。
朝・完全無欠コーヒー
昼・サラダ、おかず
夜・サラダ
週に3-4回、1時間のプール

ここで肝心なのは、「プールを取り入れたからといって食べる量を増やしてはならない」という点だ。

プールのダイエット効果は高いとされながらも、なかなか痩せられない人も多いというが、その理由が「プールは運動量が多いため、その分お腹が空きやすく、食べてしまう」ことにあるらしい。

この点については正直どうしようもないのだが、強いていうなら、夜ご飯を食べる前にプールに行った方が良い。
プールに通った日は夜のサラダにおでん2種を追加するなど、ささやかなご褒美を入れると、プールに行くモチベーションにも繋がりやすいはず。


◆完全無欠コーヒー+プールによってゴールに
10月からジムに通い始め、1ヶ月で69キロに。そして12月に、ついにその時は訪れる。

念願の体重67キロを下回った。
ゴールに達した時は感極まってしまい、体重計の上で泣きそうになってしまった。

プールに通っていなかったら、おそらく俺の体重は今も79キロのままだったと思うし、もしかしたら自暴自棄になってリバウンドしていたかもしれない。
ダイエットにおいて摂取カロリーを抑えるのは重要だが、それだけでは痩せられないということを実感した。


◆ダイエットをしてみて
正直、痩せた実感については特になかった。体が軽くなったとも感じなかったし、体調が特別良くなったとも思わない。

だが間違いなく、ご飯を美味しく食べられるようになった。カロリーを気にするからこそ、食べられる機会の時には良い体験をしたくて、いつもより味わうように変わった。
以前は長時間歩くと足が痛くなっていたが、それもなくなった。寝起きの足のつりもなくなっていて、これまで足に大きな負担をかけていたのだということを改めて気が付かされた。
飛行機のような、狭い空間で同じ姿勢になるような場所も、痩せてからは過ごしやすくなった。
服のサイズがMやLになって、今までサイズで諦めていたものを着れて嬉しかった。

どれも今となっては当たり前のことだけど、痩せた実感を感じられる瞬間がたくさんあって、ダイエットをして良かったと日々思っている。


◆現在
2018年3月現在、体重は67キロ。65キロから67キロぐらいを行き来している状態で、リバウンドは一切していない。

食事はというと、カロリーについては一日2000キロカロリー前後という大雑把な制限はしているものの、食べたいものを食べている。二郎には行くし、食べ放題には通うし、家系ラーメンでご飯もつける。
上限はあるものの、好き勝手な食生活を送っていて、それでも体重は変わっていない。

ダイエットにおいて食事制限はすべきではないという言葉をよく聞くが、個人的には運動はした方が良いのはもちろんのこと、ある程度の食事制限はすべきだと考えている。

食事制限をすることでカロリーに対して意識を高く持てるようになり、不要な無駄食いや間食を避けられる。つぶあんマーガリンのコッペパンを間食で食べることの恐ろしさについて知るべきなのだ。

食事制限ダイエットも、その後きちんと節度を守って食事すれば、リバウンドするわけではない。


◆オススメダイエット方法まとめ
☆生活スタイル
朝・完全無欠コーヒー
昼・サラダ・おかずなど(総カロリー500)
夜・定食とご飯半分(総カロリー700)
週に3〜4回のプール

☆オススメサラダ
・オクラのネバネバサラダ
・チョレギサラダ
・ツナとコーンのサラダ

☆オススメおかず
・サラダチキン
・揚げ鶏
・スープ春雨

☆オススメ間食
・ミルキー
・ぽたぽた焼
・うまい棒

☆オススメ運動
・水中ウォーキング(1時間・週3-4回)


◆おわりに
俺の食事制限は少々過剰なのは否めない。最初からプールと併用してもう少し食べていても、同じ結果になったかもしれない。だから、俺の方法と全く同じ手段でダイエットをしてほしいとは考えていない。

どちらかと言えば、ダイエットにおけるメンタル面について、参考にしてほしい。

「食べることよりも体重計に乗って痩せているのを確認する方が快感」だということに気がつかなかったら、ダイエットは3日で終わっていただろう。
「ご飯が本当に必要かどうか、おかずを食べ終わってから考える」は、食事制限をする上で本当に重要だった。これがなければ、今でも腹八分目で満足することを覚えていなかったかもしれない。

この二つを念頭に置くだけでも、ダイエットがきっと変わるはず。

ダイエットで最も重要なのは、実は食事制限でも運動でもなく、メンタル。メンタルを支配するものは肉体を支配する。
■あらすじ
グランプリ・マドリードとグランプリ・京都のチーム連戦でモダンを担当するため、日々モダンにいそしむのだった。

■魂剥ぎの始まり
きっかけはグランプリ・リヨン。フィーチャーテーブルに颯爽と現れた《魂剥ぎ/Soulflayer》、そして《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を止める《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》の姿に心を奪われた人も多いのではないだろうか。


グランプリ・リヨン 9勝6敗

メインボード:60
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
2《草むした墓/Overgrown Tomb》
1《血の墓所/Blood Crypt》
1《神無き祭殿/Godless Shrine》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
2《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
1《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1《森/Forest》
1《沼/Swamp》
4《恐血鬼/Bloodghast》
4《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》
4《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》
4《魂剥ぎ/Soulflayer》
4《森の女人像/Sylvan Caryatid》
4《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》
3《火花の精霊/Spark Elemental》
1《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat》
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
4《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
3《未練ある魂/Lingering Souls》
2《神々との融和/Commune with the Gods》

サイドボード:15
3《凶暴な召喚/Savage Summoning》
3《集団的蛮行/Collective Brutality》
3《突然の衰微/Abrupt Decay》
2《稲妻の斧/Lightning Axe》
2《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1《未練ある魂/Lingering Souls》
1《摩耗+損耗/Wear+Tear》


《魂剥ぎ/Soulflayer》によるビートダウンを《恐血鬼/Bloodghast》や《未練ある魂/Lingering Souls》でバックアップする構成となっている。

《魂剥ぎ/Soulflayer》は2種類の二段攻撃持ちクリーチャーによりほぼ確実に二段攻撃が付くため、16点を削る砲弾とでき、それを削る手段として《恐血鬼/Bloodghast》を採用したのだろう。

《火花の精霊/Spark Elemental》にも最初は疑問を持ったが、このカードが「能動的に墓地に落ちて」「速効とトランプルを持っている」クリーチャーであることを、テキストを読んで理解して、腑に落ちた。
先に話した《魂剥ぎ/Soulflayer》による16点ダメージの上乗せとして優秀でかつ、《魂剥ぎ/Soulflayer》に速攻を付与することができるのだ。

なかなか理にかなったリストで、何よりもフィーチャーマッチを見た瞬間にネットで《魂剥ぎ/Soulflayer》と《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》を注文して、Magic Onlineでも買ってしまっていたため、どうせなら使い倒そうということで、《魂剥ぎ/Soulflayer》を少し回してみることにした。

■魂剥ぎ、一人回し
というわけでリヨンのリストを一人回しし始めた。

まず感じたのは、《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》による進化だ。
《魂剥ぎ/Soulflayer》と言えば、元々は《彩色マンティコア/Chromanticore》を採用するのが一般的だったが、これには大きな問題があった。
それは、『二段攻撃の他に強力な能力を持つクリーチャーが《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》以外にいなかったため、少し弱いクリーチャーを採用せざるを得なかった』のだ。
二段攻撃を持っているという理由だけで《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》が入っていたぐらい、と言えば伝わるだろうか。
その点を、《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》はクリアした。強い二段攻撃クリーチャーでありながら、飛行もきちんと持ち、そして破壊不能と除去体制も持っている。
《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》と呪禁クリーチャーを追放するだけで、《魂剥ぎ/Soulflayer》はすさまじいスペックのクリーチャーになるのだ。

《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》によって《魂剥ぎ/Soulflayer》は確実に、次のステージへと上がった。

だが一人回しを経てフレンドリーリーグに入ると、問題はいくつも出てきた。

・《恐血鬼/Bloodghast》、《未練ある魂/Lingering Souls》が弱い
《魂剥ぎ/Soulflayer》で16点入れた後の押しの一発とは言ったものの、《魂剥ぎ/Soulflayer》が戦場に出てしまえば、次のターンには更に8点が入るのだ。
勿論、1ターン差の勝負になりやすいモダンでは、次の殴れるターンが来るかはわからない。それを《恐血鬼/Bloodghast》は埋めてくれるかもしれない。だがそれよりも、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引かない時の《恐血鬼/Bloodghast》が弱くて仕方がなかったのだ。
これは、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引かなかった時にデッキが全く攻撃手段を持たないからである。

デッキに攻めるカードが多数入っている場合、《恐血鬼/Bloodghast》や《未練ある魂/Lingering Souls》は攻める手段として優秀だろう。
だが《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキは、《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》や《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》といった不純物が多く、相手にプレッシャーを与える手段をほとんど持っていない。
中途半端に展開したところで、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引かなければどうにもならないし、1/1飛行や何度でも戻ってくる2/1には価値がないのだ。

・《魂剥ぎ/Soulflayer》を引く手段が少ない
前述の通り、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引かなければならないのがこのデッキなのだが、それにしては引く手段が少ない。
赤青ストームには4枚の《けちな贈り物/Gifts Ungiven》が入っていて、それを引くことがメインの勝ち手段となる。ストームには、何枚のドロー呪文が入っているだろうか?
《血清の幻視/Serum Visions》・《手練/Sleight of Hand》・《選択/Opt》・《差し戻し/Remand》・《魔力変/Manamorphose》。
そう、4枚のカードを引くためにこれだけのドロースペルが採用されている。
一方で、《魂剥ぎ/Soulflayer》には《忌まわしい回収/Grisly Salvage》と《神々との融和/Commune with the Gods》、そして《信仰無き物あさり/Faithless Looting》のみ。

デッキを回していても、とにかく《魂剥ぎ/Soulflayer》が引けなくて負けることが多かった。

・呪禁を得る手段が少ない
そして《魂剥ぎ/Soulflayer》を引いて。また問題が起きる。今度は呪禁クリーチャーが墓地に落ちていないのだ。

《森の女人像/Sylvan Caryatid》は確かに優秀な呪禁クリーチャーで、デッキにすんなりと4枚入る。だが問題は、墓地に落ちにくいという点だ。
《忌まわしい回収/Grisly Salvage》や《神々との融和/Commune with the Gods》で墓地に落ちてくれるのが理想だが、毎回そう上手くもいかない。手札に引いたら、《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》や《信仰無き物あさり/Faithless Looting》のためにとっておかなければならない。
せっかく、普通に唱えて優秀なクリーチャーなはずなのに、だ。

このデッキは《魂剥ぎ/Soulflayer》に依存しており、一度唱えた《魂剥ぎ/Soulflayer》が除去されてはならない。
《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》によって破壊不能こそ付くが、破壊不能は除去耐性というには貧弱すぎる。
《流刑への道/Path to Exile》、《解放された者、カーン/Karn Liberated》、《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》と、これらの追放手段に対処できるのが呪禁であり、呪禁クリーチャーを墓地に落とすということは、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引くことと同じぐらい、重要なことなのだ。
だが、このデッキにはたった4枚の《森の女人像/Sylvan Caryatid》しか入っていないのだ。しかも唱えて強い《森の女人像/Sylvan Caryatid》は、いざ引いた時に唱えるかどうか迷わなければならない。

まとめると、このデッキには、「能動的に墓地に落ちる呪禁クリーチャー」と「呪禁クリーチャーの絶対数」の2つが足りなかったのである。

■魂剥ぎver1
というわけで、一からデッキを作ってみることにした。まずはリスト。

メインボード:60
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《草むした墓/Overgrown Tomb》
1《湿った墓/Watery Grave》
1《神無き祭殿/Godless Shrine》
1《血の墓所/Blood Crypt》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1《沼/Swamp》
1《森/Forest》
4《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》
4《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》
4《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar》
4《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》
4《森の女人像/Sylvan Caryatid》
4《狂信的扇動者/Fanatical Firebrand》
4《魂剥ぎ/Soulflayer》
3《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》
4《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
1《集団的蛮行/Collective Brutality》


サイドボード:15
4《思考囲い/Thoughtseize》
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
2《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2《突然の衰微/Abrupt Decay》
2《致命的な一押し/Fatal Push》
2《集団的蛮行/Collective Brutality》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》


■カード選択
一からデッキを作り直すに当たって、デッキで必ず必要に感じたカードから埋めてみることにした。
以下、カードを種類別に解説。

・4《魂剥ぎ/Soulflayer》
説明不要。最強。このカードを1枚引けるかどうかでこのデッキは勝てるし、負ける。
《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》と呪禁を付与するだけで大体は解決する。
《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》と呪禁だと《忘却石/Oblivion Stone》、《至高の評決/Supreme Verdict》に引っかかってしまうので注意。とはいえそれらが入っていないデッキには安心してこのセットで出せる。

・4《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》/4《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》
どちらも《魂剥ぎ/Soulflayer》で追放したいカードのため、4枚ずつ。どちらか+呪禁を追放すれば良いため、《忌まわしい回収/Grisly Salvage》の落ちが多少悪いぐらいなら、安定して《魂剥ぎ/Soulflayer》を最強状態で戦場に送り出せる。
どちらも素で唱えることが難しいカードではあるのだが、墓地にしっかり落としておかなければ《魂剥ぎ/Soulflayer》は機能しない。
このデッキは《魂剥ぎ/Soulflayer》を機能させなければ勝てず、サブプランなどをメインボードで用意するのは無意味だと考える。
《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》・《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》の枚数を減らせばブン回る確率は落ちて《魂剥ぎ/Soulflayer》のバリューは落ちるし、8枚の不要牌が入ったデッキでビートダウンを仕掛けるのは得策ではない。
数多く存在するクリーチャーコンボデッキには、サブの勝ち手段として「普通にビートダウンする」が存在するが、それはあくまでデッキのコンボパーツが普通にビートダウンとしても強力なカードだからに過ぎない(例:アブザンカンパニーの《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキでは《魂剥ぎ/Soulflayer》のために、どうしてもデッキに「どうしようもないカード」を入れざるを得なくなる。それならば、コンボを確実に決めることに振り切るのが良いと考えている。

・4《森の女人像/Sylvan Caryatid》
呪禁枠として。《忌まわしい回収/Grisly Salvage》とどちらも持っている場合は《森の女人像/Sylvan Caryatid》から出して3ターン目に《忌まわしい回収/Grisly Salvage》を唱えるとグッド。
マナを増やすことにさほどのメリットはないものの、呪禁カードで使用に耐えうるものとして入っている。
こちらについては後述の《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》の方がより強かったため、今は枚数が逆転している。

・3《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》
呪禁枠その2にして、青を入れることにした最大の理由。
サイクリングすることで墓地に能動的に呪禁を送り込むことができ、墓地肥やしになるため《魂剥ぎ/Soulflayer》の探査を助け、ついでに《魂剥ぎ/Soulflayer》に辿り着きやすくするというスーパーカード。
《森の女人像/Sylvan Caryatid》の場合は手札にあった時、墓地に落とす手段が必要となるのだが、《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》ならば勝手に落ちてくれる。

こちらを4枚にして《森の女人像/Sylvan Caryatid》を3枚にすべきだったため、この後のリストでは《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》が4枚になっている。

・4《狂信的扇動者/Fanatical Firebrand》
速攻枠。《魂剥ぎ/Soulflayer》に速攻を付与するのは非常に重要で、《死の影/Death’s Shadow》デッキ相手であればライフをいきなりすべて削り切れるため、重要となってくる。
その速攻クリーチャーの中で最も強力なのが《狂信的扇動者/Fanatical Firebrand》。モダンでは《貴族の教主/Noble Hierarch》、《信号の邪魔者/Signal Pest》をはじめ、多くのタフネス1クリーチャーが存在する。
能動的に墓地に落とせる速攻クリーチャーとして一番強力に感じた。
ちなみに次点で採用しようと考えていた速攻クリーチャーは《ボーマットの急使/Bomat Courier》と《獣呼びの学者/Beastcaller Savant》。

・4《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar》
これは比較的最後の方に決まった1枚。
《魂剥ぎ/Soulflayer》を引きに行くカードがほしく、その中で「手札に来たカードを処理する手段」として優秀だったため、採用。使用感としては可もなく不可もなく。
クリーチャーであることで除去されてしまうという不安はあるものの、除去のために相手がテンポを損なうことは、悪くない。残った時の勝利貢献度の高さから、《航路の作成/Chart a Course》などよりも優先することにした。

・4《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》
手札からカードを捨てる手段圏としてそのまま4枚入れていたが、、この枠が最も微妙に感じた。
というのも、「手札に余った《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》や《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》を捨てたい」という場面よりも、《魂剥ぎ/Soulflayer》が引きたいと思う時の方が圧倒的に多かったのだ。
このデッキにはビートダウンとしての価値を《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》に求めてはいないし、手札を捨てるだけならば他にいくらでもカードはある。
このカードは後に別のカードへと変わった。

・4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》/4《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
どちらも強力なカードで、このカードのためだけに赤と緑が入っていると言っても過言ではない。
《魂剥ぎ/Soulflayer》を引き込む手段と墓地にカードを仕込む二つの役割をやってのける。まず抜くことはない。

・1《集団的蛮行/Collective Brutality》
自由枠。
使った感想は可もなく不可もなく。ただ、《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》よりはこちらの方が強いと感じた。

■平日大会の結果と改良後のリスト
トロン・ジャンド死の影・ジェスカイコントロールに勝利して結果は3勝0敗。
かなり最初に感じていた不満点は解消されたが、《魂剥ぎ/Soulflayer》を引きたいな、という場面がやはり多かった。
デッキで不要に感じた《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》を抜いて、サイドボードをいじったリストがこれ。

メインボード:60
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《湿った墓/Watery Grave》
2《草むした墓/Overgrown Tomb》
1《血の墓所/Blood Crypt》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1《繁殖池/Breeding Pool》
1《沼/Swamp》
4《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》
4《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar》
4《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》
4《狂信的扇動者/Fanatical Firebrand》
4《魂剥ぎ/Soulflayer》
4《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》
3《森の女人像/Sylvan Caryatid》
4《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
2《有事対策/Contingency Plan》
2《テイガムの策謀/Taigam’s Scheming》
1《ゾンビの横行/Zombie Infestation》


サイドボード:15
4《思考囲い/Thoughtseize》
3《突然の衰微/Abrupt Decay》
3《集団的蛮行/Collective Brutality》
2《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
2《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1《神無き祭殿/Godless Shrine》


最新のリスト。

《有事対策/Contingency Plan》、《テイガムの策謀/Taigam’s Scheming》は手札こそ増えないものの、《魂剥ぎ/Soulflayer》を探す能力に関しては《忌まわしい回収/Grisly Salvage》と同レベルの強さ。
手札が増えないデメリットは、このデッキでは全く気にならない。というのも、サブの勝ち手段を持たず、《魂剥ぎ/Soulflayer》をとにかく出したいこのデッキでは、手札が何枚だろうとも関係ない。極端な話、手札は0枚でもいいのだ。
そのため、《有事対策/Contingency Plan》と《テイガムの策謀/Taigam’s Scheming》をそれぞれ入れることにした。一応《翻弄する魔道士/Meddling Mage》対策だけども、《魂剥ぎ/Soulflayer》を指定されたら負ける。
サイドボード後は手札も多少重要になる。《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》などがあるため、そこと入れ替える。
ちなみにデッキトップに置いておくと、手札破壊を避けられるため、意外と強力。デスシャドウにはこれでトップに《魂剥ぎ/Soulflayer》を乗せて《思考囲い/Thoughtseize》を避けて勝ったりする。

《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》を抜いたことで手札を捨てる手段がないため、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を入れているが、《集団的蛮行/Collective Brutality》でも構わない。一応、先手2ターン目に手札を2枚捨てたい状況がないとも限らないため、入れてみた。4枚一気に捨てられるのは魅力的。

■色の強弱
《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキを組む上で考えていた色の強弱とその理由。
これからデッキを組もうと思う際の参考になれば。

1位・黒
《魂剥ぎ/Soulflayer》が入っているため仕方なく。ちなみに《魂剥ぎ/Soulflayer》が青かったら本当に最高で、黒はランキングで4位に落ちる。

2位・赤
《信仰無き物あさり/Faithless Looting》が使用できる赤は青と同列で2位となる。
このカード以外に赤の利点はほとんどないが、それだけで2位になるほど《信仰無き物あさり/Faithless Looting》は強いカード。絶対に入れるべき。

2位・青
そして同列となるのが青。これは《テイガムの策謀/Taigam’s Scheming》ではなく、《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》。
呪禁を付与するというのは《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキで最も大事なことの一つ。
《原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn》や《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》を追放しなければ《魂剥ぎ/Soulflayer》を出せないため、除去されたら2枚目を出す、ということはなかなか容易ではない。1枚目を対処されるわけにはいかないのだ。
そのため、呪禁は確実に付与しなければならず、《縞カワヘビ/Striped Riverwinder》は呪禁を付ける手段として最も強力で、それでいて軽い。
このカードを採用できる青は、《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキでは必須となる。

3位・緑
そして緑はこの位置。緑で重要なカードは《忌まわしい回収/Grisly Salvage》のみ。極端な話、《森の女人像/Sylvan Caryatid》でなくとも呪禁クリーチャーはなんでも良い。
《忌まわしい回収/Grisly Salvage》も《テイガムの策謀/Taigam’s Scheming》・《有事対策/Contingency Plan》という類似カードがある以上、必須ではない。
《魂剥ぎ/Soulflayer》デッキを考えるのであれば、緑を入れないバージョンも考慮に入れて良いだろう。

4位・白
《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》を上手く使えると面白そう、と考えたものの、基本的に白は弱い。
墓地を肥やしてデッキを掘り進めるカードがないためだ。

■おわりに
魂剥ぎデッキを考えたり回したりした時間は2日ほどだ。これまで魂剥ぎデッキを回したこともない。だからこの記事はプレイガイドやデッキガイドという大それたものではない。
《魂剥ぎ/Soulflayer》はとても特殊なデッキゆえにブラッシュアップの際に色んなカードが選択肢に上がって、またいつもは「コンボデッキで増やすのが好きだった勝ち手段をあえて減らしてコンボのみに絞る」構築をしたのがなんとなく楽しくて、文字にしてみた。

グランプリ・マドリード、グランプリ・京都についてはだいぶデッキが絞れてきたから、次はそのデッキガイドをかければいいなぁ。
青黒コンで遊んでます。
環境初陣戦は赤単どうせいないだろうと思って舐めた構成にしてたら赤単に2回も当たりました。



4奔流の機械巨人
1スカラベの神
4ヒエログリフの輝き
4不許可
4本質の散乱
4検閲
4致命的な一押し
3アズカンタの探索
2ヴォーナの飢え
2ヴラスカの侮辱
2呪文詐欺
7島
7沼
4水没した地下墓地
4異臭の池
3廃墟の地
1オラーズカの拱門



4否認
3人質取り
3強迫
2機械医学的召喚
2略奪者の急襲
1アルゲールの断血


呪文詐欺で都市の承認得ようデッキ。呪文詐欺のサイドアウト率は100%でした。

環境初陣戦の結果は、

4色エネルギー◯◯
赤単◯◯
4色エネルギー◯◯
赤単t白××
4色エネルギー◯◯
グリクシスミッドレンジ◯◯
グリクシス即席◯×◯
ティムールエネルギー××


最後オポ足りずIDできなくて2事故で負け。悲しみ。
青黒コンはエネルギー系とグリクシスにメイン勝率が高いのでかなり良いね。
青黒が強いスタンダードなら一生遊べそう。

シングルエリミに残らなかったので環境初陣戦はそのまま実況を担当しました。
何かと今後は実況する機会が増えるかもしれないので、皆さんよろしくお願いしますします。

ちなみに、次に青黒を使うなら、呪文詐欺2枚をスカラベとヴラスカの侮辱にして、サイドに赤単用のカードを3枚程度入れます。


とは言っても今年はスタンやんのか怪しい。
チーム構築は、マドリードと京都は確定で行きます。どちらもモダン。モダンやらなきゃ。

ちなみに今モダンではこのデッキで遊んでます。


4命運縫い
4イゼットの魔除け
4ジェスカイの隆盛
4差し戻し
4手練
4留まらぬ発想
4血清の幻視
4選択
4たなびく紺碧
2沈黙
4フェアリーの集会場
4沸騰する小湖
4溢れかえる岸辺
2乾燥台地
2蒸気孔
2神聖なる泉
1聖なる鋳造所
1島
1山
1平地



4若き紅蓮術士
3稲妻のらせん
2機を見た援軍
2払拭
2破壊放題
1沈黙
1アズカンタの探索


デッキ偽装できるのでメイン取りやすい。
【はじめに】

というわけで、今回はモダンの赤青ストームについてのガイドになります。

赤青ストーム
青赤ストーム
URストーム
ギフトストーム


などなどいろんな呼び方がありますよね。
俺は赤青ストームと呼んでます。特に意味はありません。

赤青ストームの解説に入る前に、まずは赤青ストームの基本的な回し方を簡単に説明します。

このデッキは、「遵法長、バラル(以下バラル)かゴブリンの電術師(以下ゴブリン)が場に出ている状態で青マナ1つ以上を含む6マナを用意し、けちな贈り物を唱えるデッキ」です。
つまり、2ターン目に唱えたバラルかゴブリンが生き残ってターンが帰ってきて、手札に12枚あるマナ加速の内2枚とけちな贈り物があれば、それだけで3ターンキルができるというわけです。

方法は簡単で、

1.けちな贈り物を唱える
2.炎の中の過去、発熱の儀式、捨て身の儀式、魔力変をサーチ
3.上記の4種をどう分けても炎の中の過去でフラッシュバックがつけられるため、墓地に落ちたマナ加速を再度使い、墓地からけちな贈り物をもう一度唱えられる。
4.最終的にはぶどう弾をサーチし、炎の中の過去でフィニッシュ

と非常に簡単です。
文字にすると難しく思えるかもしれないので、一度回してみることをおすすめします。

【デッキリスト】
それでは、デッキリストから。

4沸騰する小湖
3溢れかえる岸辺
4尖塔断の運河
3蒸気孔
2島
1山
4遵法長、バラル
4ゴブリンの電術師
4血清の幻視
4選択
4差し戻し
4発熱の儀式
4捨て身の儀式
4魔力変
4けちな贈り物
2手練
2ぶどう弾
2炎の中の過去
1稲妻


サイド
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2万の眠り
2破壊放題
2稲妻
2紅蓮地獄

基本的には、至って一般的なリストになります。

細部を何度か変更していますが、GP2週間前にはほとんどこの形に落ち着きました。

以下、一般的なリストと異なる部分について。

・バラルとゴブリンが合計8枚
これは、最初に決まりました。
バラルとゴブリンは、ことメインボードに限っては何枚でも引きたいです。正確には、3枚手札に来た時に困る場合より、2体以上除去されて3枚目が手札にない、という方が圧倒的に困るのです。
赤青ストームは、メインボードではほとんどバラルとゴブリンを使用しなければゲームに勝利できません。
けちな贈り物を3枚ほど引けば、儀式を毎回落とし続けることで、バラルとゴブリンがない状態でも炎の中の過去だけで勝利できますが、モダン環境はそんな悠長ではないのです。
8枚体制なことで初手に複数あることも多く、2ターン目にとりあえず出す、ということがしやすいのが魅力です。
先ほども言いましたが、このデッキはバラル・ゴブリンとけちな贈り物による2枚コンボデッキです。
8枚を強く推奨します。

・差し戻し4枚
後手で弱い差し戻しは、近頃は3枚に落ち着いていますが、このカードも4枚必須だと思います。
なぜならこのデッキら、ほとんど相手に干渉する術を持たないからです。
ストームとの対戦時、対戦相手はバラルやゴブリンを生き残らせまいと、常に除去を構えて行動してきます。
例えば稲妻を構えていたとすると、相手がタルモゴイフを唱えるのは3ターン目になるというわけです。
そういった状況で差し戻しは突き刺さります。
タルモゴイフを差し戻せば追加ドローとタルモゴイフに殴られるはずだった1ターン分のドロー、都合2ドロー分を稼ぐことができますし、もしも手札にコンボパーツがすべて揃っているのなら、稲妻を差し戻してしまえば良いのです。
トロンなど、こちらのバラル・ゴブリンへの妨害をほとんど持たないデッキの場合は、最速で勝利するためにカードを使用してくるでしょう。そこでプレイする差し戻しは、Time Walkそのものとなります。

・選択4枚
これについては以前の記事をご覧ください。
http://yuuyanmtg.diarynote.jp/201711231248219380/
・稲妻1枚
主に5色人間用です。翻弄する魔道士1枚で負けるのが嫌なので入れました。
5色人間の翻弄する魔道士はぶどう弾をまず指定してくるので、稲妻を入れておくことで敗北を防げます(フィニッシュの時にけちな贈り物で墓地に落としておけばオーケーです)
巣穴からの総出でも良いのですが、こちらはそのターンに勝てるわけでもない、というのが難点です。特に5色人間はカマキリの乗り手が入っているので、1ターン与えてしまうのが致命傷になり得ます。
スレイベンの守護者、サリアや大歓楽の幻霊など、天敵に対しても引けばラッキーですし、稲妻をオススメします。

【マリガン】
基本的にキャントリップが多くキープがしやすいデッキなので、マリガンパターンだけ書きます。

1.土地が3枚以上あり、ドロースペルが手札に1枚もなく、かつバラル・ゴブリンが1枚以下の場合
▼土地3、儀式3、バラルなどがこれに該当します。儀式が単体で役目を果たさず、けちな贈り物のドローを受けるにはバラルが1枚では心もとないです。
※ちなみにここでいうドロースペルには、差し戻しも含まれます。

2.土地が4枚以上の場合
▼土地が4枚以上ある初手はほとんどマリガンです。5枚目の土地を引いた瞬間にゲームに負けます。
唯一、バラル、儀式、けちな贈り物、土地4の場合だけキープします。この場合、儀式を1枚引くだけで妨害がない場合3キルが決まるからです。追加ドローで土地を引いても唯一この手札なら許せます。

3.こちらが先手で、土地が1枚で1マナドローが選択か手練1枚のみの場合
▼土地1枚のキープをよくやるストームですが、手練や選択1枚に賭けるのはそれなりにリスキーです。
血清の幻視なら3枚見れるのでキープしますが、選択や手練の場合は考えます。
ただ、土地がない手札は(当然ですが)濃いので、2キルが見込めるハンド(後述しますが、儀式3枚、魔力変2枚といった手札)の場合には、この条件でもキープした方が良いと思います。他にも、土地を引けば3キルできるような手札(バラル、儀式2、魔力変、けち、選択、土地)など手札が強い場合は、1ターン土地が止まったとしても勝てる可能性があるので、キープします。

4.土地とマナ加速のみの手札
マリガンします。例外として、魔力変が2枚ある場合にはキープします。
バラルを引いた時の見切り発車時に、魔力変の2ドローと青マナがあると全く違います。魔力編2枚で青マナを4つ確保できるので、魔力変で1マナドロースペルを引き、ドローを連鎖させられるのです。けちな贈り物か炎の中の過去に辿り着けば勝利です。

【ストームのTIPS】
・キャントリップ
打つ順番は、血清の幻視(以下セーラム)が最優先で、手練、選択と続きます。手練が優先されるのは、手練でセーラムか追加の手練を引いた時にすぐに使用できるようにするためです。
ただし、差し戻しがある場合は構えます。

・差し戻しの優先順位
すべての行動において、差し戻しを優先します。2ターン目にキャントリップをプレイするよりも、差し戻しを構えた方が良い場面がほとんどです。
相手にクロックで先行された場合、後はバラルやゴブリンに除去を構え続けられるため、差し戻しでドローできない可能性すらあります。
差し戻しは手札は常に最優先でプレイできるようにしましょう。

・バラルとゴブリンについて
メインボードで最も難しいのが、バラルとゴブリンをいつ出すか、除去をどうかいくぐるか、だと思います。

以下に、ある程度の指針を書きます。
すべて稲妻やプッシュなど、除去が入っているデッキ相手という前提です。

1.手札にバラル・ゴブリンが1枚しかない場合
基本的に唱えません。
勝つ時に必要なのは、バラル・ゴブリンがいる状態で、青マナを含む6マナとけちな贈り物のみです。
なので、土地3枚の状態からバラルをキャスト→発熱の儀式2枚→魔力変でも足りるのです。
この意識を強く持っておくことをオススメします。

2.バラル・ゴブリンが2枚以上ある場合
とりあえず1枚出してみます。除去されたら1と同じように温存します。

なので、基本的には手札に必ず1枚あるようにすれば、2枚目以降はどんどん出して良い、ということになります。
簡単になりましたね。

儀式などをキャストしたタイミングを狙ってバラルに除去を打たれることがあるので、仮に打たれた場合にマナが足りるかどうかは考えましょう。

・勝てる状況以外で打つけちな贈り物
バラルもゴブリンもいない状態でけちな贈り物を打つ場合が多々ありますが、基本的には発熱の儀式・捨て身の儀式・魔力変・炎の中の過去の4点セットを持ってくるのが基本となります。
なぜならこのセットをサーチしておくと、「バラル・ゴブリンと青を含む6マナがあれば勝ち」という条件が大きく緩くなるからです。
炎の中の過去を打った時に赤マナが1つでも残っていれば良いのですから、例えば発熱の儀式と捨て身の儀式が手札にあれば、赤マナ一つとバラル・ゴブリンからでもコンボを始めることができるというわけです。

バラル・ゴブリンを探すためのけちな贈り物ですが、ほとんど打ちません。キャントリップさえあれば8枚はすぐに引けるでしょう。
むしろ、バラル・ゴブリンは撒き餌として優秀です。バラル・ゴブリンと残り2枚を持ってきた場合、相手はバラルとゴブリンを捨てさせてくるケースが多いです。儀式と炎の中の過去が大量にある場合などは、バラル・ゴブリン・ぶどう弾とサーチすると、ぶどう弾を手札に加えられる可能性がそこそこ高く、バラル・ゴブリンなしでぶどう弾のみで削るプランも立てられます。

・簡単マナ計算方法
捨て身の儀式と発熱の儀式はそれぞれ1マナずつ増えます。魔力変は増えません。
バラル・ゴブリン下なら儀式は2マナずつ、魔力変は1マナ増えます。

儀式が2枚ある場合は、バラルがいれば5マナ。けちな贈り物を打つには青マナが後一つあるだけでクリアとなります。

バラル→儀式儀式→けちな贈り物とプレイしたい場合は少なくとも土地が4枚なければできないので注意。魔力変がある場合は3枚でオーケーとなります。

ほとんど起きませんが、2ターンキルも可能です。
バラル、儀式3枚、魔力変2、けちな贈り物で2キル。
手順は儀式→魔力変→バラル→儀式2→魔力変→けちな贈り物。
一応覚えておいた方が良いかもしれません。

・勝ち手段
一番多い勝ち方は、バラル・ゴブリンがいる状態でけちな贈り物を打つ、基本コンボです。

次点で、二つの勝利手段があります。そしてこれらの勝ち手段は、バラル・ゴブリンを経由しません。

まず、炎の中の過去を引いた場合です。
アンタップ状態の土地が4枚、儀式が手札に4枚とぶどう弾、炎の過去とある場合は16点与えられます。ギルラン・フェッチで16になっていることも多いですし、十分勝てます。
ジェスカイのように除去が大量に入っているデッキには狙いにいくこともあります。
手札になくとも、墓地に儀式や魔力変が落ちているだけでも狙えるので、ジェスカイ相手にけちを2枚以上引いた時は、墓地に儀式を貯めるようにしましょう。

そしてもう一つは、差し戻しとぶどう弾のみによる勝利です。
差し戻しでぶどう弾を手札に戻して再度使用することで、大量のダメージを与えられます。
ストーム6のぶどう弾の本体を差し戻せば6点入った上で9点入れられます。
フェッチとギルラン2回アンタップインで15なので割と狙えます。
こちらは最終的に青を含む6マナで達成できます。狙いに行く場合は魔力変経由の血清の幻視など、儀式以外でストームを貯められるということも忘れずに。


この三つが頭に入っていれば、メインボードにおける戦い方はほぼ完璧です。

【サイドボード】
さて、コンボデッキにおいて最も重要なのは、デッキの回し方ではありません。
そう、サイドボードです。
ライフやリソースを無視して対戦相手を倒すコンボデッキは、サイド後は厳しい戦いを強いられます。
そしてそれは、赤青ストームももちろん例外ではないのです。

では、サイドボード後の戦い方から。

・サイドボード後の相手
対戦相手は間違いなく、サイド後に2種類のカードを入れてきます。
まず1つが、追加の軽い除去です。バラル・ゴブリンに対抗するためですね。
そしてもう1つが、墓地対策です。
けちな贈り物によるコンボを防ぐ最も良い手段が墓地対策であり、墓地対策をとっていないデッキはほとんどありません。
なのでこの2種類のカードは確実にサイドインされるでしょう。

それを踏まえて、サイド後の戦いについて考えなければなりません。

普通に考えれば、この2種類の対策はとても厳しいです。バラル・ゴブリンが大事なのは言うまでもなく、墓地を封じられてしまっては、けちな贈り物と炎の中の過去で勝つこともできません。

・サイドボード後のゲームプラン
相手が除去と墓地対策を入れてくるのは明白です。
ならばどうするか。どちらにも頼らないプランを取れば良いのです。

それが巣穴からの総出です。

パズルの欠片と巣穴からの総出は、サイド後の肝となります。

パズルの欠片は、5枚の内から好きな呪文を2枚手札に加えられます。儀式やフィニッシュ呪文を手に入れるのにうってつけなカードです。
ギフトが炎の中の過去とのコンボ専用であるのに対して、パズルの欠片は万能ドロースペルなのです。
単純なドロースペルとしてだけではなく、ストームを貯めるカードとしても機能します。
バラルを絡めるとパズルの欠片は僅か2マナで唱えることができるため、5枚の中に儀式とパズルの欠片があれば、パズル連鎖が起きます。更に2度目のパズルの欠片で魔力変とパズルを見つければ、青マナを確保しつつ3度目のパズル…とつながっていきます。
十分な数のストームを確保できること間違いなしです。

そして巣穴からの総出。
このカードには、少なくとも素晴らしい点が4つあります。

1.勝利のために必要なストームの数が少なくて済む
ぶどう弾がストーム16-19を必要とするのに対し、巣穴からの総出はストーム3で8体。少ないストームで速やかにゲームを終わらせる力があります。

2.かかるマナがとても少なく、それゆえに早いターンに仕掛けられる
ぶどう弾が、たくさんのストームを必要としているのに対し、巣穴からの総出は上記の通りストーム3程度でも十分です。
ストーム3がどれだけ簡単かというと、2ターン目に儀式が2枚と魔力変があるだけで8体を生み出せます。バラルが手札にあれば10体。非常にお手軽です。

3.かかるマナが少ないため、バラルやゴブリンに依存しない
巣穴からの総出を打つためには儀式が少しあれば良いので、バラルやゴブリンが生き残る必要がありません。相手が必死にキープした除去は、巣穴からの総出の前には無力です。

4.相手の主なサイドカードのどちらにも引っかからない
1-3の内容を読めばわかると思いますが、巣穴からの総出は、除去と墓地対策がどちらも効かないのです。

この他にも、神聖の力線が効かないなど、良い点を挙げればキリがありません。

・巣穴からの総出プランの弱点と隠れた利点
とはいっても、もちろん巣穴からの総出にも弱点はあります。
神々の憤怒や仕組まれた爆薬などで対処されてしまいますし、もちろん巣穴からの総出を入れられることはわかっているので、それらのカードもサイドインされるでしょう。

ですが、にもかかわらず、巣穴からの総出はほとんど対処されません。
なぜなら、同じサイドインしたカードでも、墓地対策や軽い除去と全体除去では優先度が違うからです。

考えてみてください。貴方はエルドラージトロンを使い、ストーム相手に1ゲーム目を落としています。
初手はクリーチャーと土地と墓掘りの檻、四肢切断。
文句なくキープしますよね?
では、クリーチャーと土地と漸増爆弾だったら。
果たしてキープするでしょうか?
対戦相手がもしも巣穴からの総出を使わず、ただバラルからけちな贈り物でコンボを決めてきたら?
そう考えたら、後者の初手では不安ではないでしょうか。

そう、赤青ストームと対戦するプレイヤーにとってサイド後の巣穴からの総出はあくまでもプランB。プランAのバラル+けちな贈り物の恐怖は常にちらついているのです。

墓掘りの檻や大祖始の遺産、四肢切断が喉から手が出るほど欲しいサイドカードな一方で、漸増爆弾や神々の憤怒などはサイドインはすれど、それが単体でキープ基準になるカードではないのです。

これが、巣穴からの総出プランの隠れた利点にして、最大の魅力です。

巣穴からの総出による勝利をメインプランとすることで、対戦相手はサイドボード後に不純物をサイドインし、しかもそのカードを嬉しそうにキープしてくれるのです。

巣穴からの総出による勝ち手段をメインに据えることで、コンボデッキにも関わらず、サイドボード後に対戦相手よりもデッキが強くなるのです。これは本来ありえないことです。

【サイドインアウトとゲームプラン】

主要マッチアップでのサイドインアウトと簡単な戦い方、サイドインされるであろうカードを紹介します。


VSジェスカイ
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2稲妻

OUT
4けちな贈り物
4差し戻し
1ゴブリンの電術師

★主なサイドカード
・大祖始の遺産
・安らかなる眠り
・イゼットの静電術師

☆ゲームプラン
メインボードではとにかく除去がたくさん降って来ますが、クロックはさほど早くありません。なので、最速でコンボが決まらない代わりに準備の時間があります。
バラル・ゴブリンは対処されると思って、炎の中の過去とぶどう弾の組み合わせ、あるいはぶどう弾で勝つのが良いでしょう。
そのため、ある程度バラルやゴブリンは引いたら出してしまいます。
けちな贈り物では炎の中の過去などを落としたり、儀式系をかき集めておきたいです。
キャントリップ呪文は全て儀式などに変えて、万全の7枚や8枚から一気に勝ちましょう。

サイド後はこちらがバラル・ゴブリンに依存せず、呪文捕らえに対処するカードが増えるので、少し楽になります。墓地対策と除去のセットでキープした相手に巣穴からの総出はうってつけです。
イゼットの静電術師はもちろん入ってきますが、積極的にキープするようなカードではありません。まず除去と墓地対策が最優先となるはずです。
そのため、巣穴からの総出はほとんどの状況で勝ち手段となります。

ジェスカイに限らず、パズルの欠片をサイドインする時はほとんどけちな贈り物をサイドアウトします。墓地への依存度を下げるためです。
炎の中の過去については、墓地対策ではない方の対策を引かれた時の保険として残しています。ぶどう弾と炎の中の過去さえ残っていれば、巣穴からの総出に対処された時でも勝つことができます。
パズルの欠片は、バラル・ゴブリンが絡むと連鎖します。パズル→マナ
ブーストとパズル→などと次々と繋がっていくので、魔力変と儀式2枚、バラルとある時は積極的に仕掛けて良いです。(魔力変が必要なのは、次のパズルをキャストする青マナが欲しいからです)

VSグリクシスシャドウ(5色シャドウ)
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2稲妻
2万の眠り

OUT
4遵法長、バラル
4ゴブリンの電術師
3けちな贈り物

★主なサイドカード
・外科的摘出
・虚空の力線
・虚無の呪文爆弾

☆ゲームプラン
メインボードはとにかく祈ります。意外とバラルやゴブリンが残ることもあります。
ぶどう弾と差し戻しを引いて手札破壊を打たれなかったら、すぐにその2枚で削る算段をつけましょう。

サイド後は、巣穴からの総出に対処する手段がほとんどないので、巣穴からの総出で勝ちます。
除去の量的にバラルとゴブリンが生き残ることはないので、全て抜いて完璧に腐らせます。
差し戻しはほとんど相手のスペルにはキャストしません。アンコウやタシグル、リリアナを戻すことがあるという程度で、自分のぶどう弾を戻して使うことの方が多いです。
グリクシスシャドウはライフが勝手に11になるので、ストーム4のぶどう弾を差し戻しすれば勝てます。
差し戻しはサイド後は追加のぶどう弾だと思って使いましょう。
万の眠りは青マナのついでに死の影を寝かせて延命手段に使ったりできます。

VSジャンドデスシャドウ
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2稲妻

OUT
4ゴブリンの電術師
4けちな贈り物
1遵法長、バラル

★主なサイドカード
・外科的摘出
・虚無の呪文爆弾
・虚空の力線

☆ゲームプラン
ほとんどはグリクシスシャドウと変わりません。
少し違うのは、ジャンドには頑固な否認が入っていないということ。
けちな贈り物を抜いてバラルを残している点がグリクシスデスシャドウと異なりますが、これは頑固な否認でパズルが打ち消されないことに起因しています。
後、タルモゴイフが入っているため、2ターン目から展開されることが多く、相手のスピードに合わせるためにもバラルを残しています。
除去が飛んでくるデッキでのバラルの使い方ですが、基本的には除去を打たせてストームを稼ぎます。
3ターン目に儀式、儀式、バラル、巣穴と持っていた場合、バラルをプレイして儀式を唱えると、相手は確実に除去をバラルに打ってきます。すると巣穴からの総出を2ストーム分稼げるのです。
除去デッキに対してはこのようにバラルを使いましょう。
ぶどう弾で勝つ場合もこのテクニックは重要です。

VSバーン
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2紅蓮地獄
2稲妻

OUT
4けちな贈り物
4差し戻し
2手練
1ゴブリンの電術師

★主なサイドカード
・流刑への道
・大祖始の遺産
・墓掘りの檻
・安らかなる眠り
・灼熱の血

☆ゲームプラン
メインは大歓楽の幻霊次第です。置かれたら負けます。つまり後手はほとんど負けです。
一応ライフが16あると大歓楽置かれても勝てますが負けます。
サイド後は相手が流刑への道、墓掘りの檻、大祖始の遺産と不純物を大量にインしてきて、その上巣穴からの総出への対処手段もないので、かなり有利になります。バーン相手はほとんどメインを落としてサイド2本取り返します。
手練と選択ですが、稲妻を構えられる選択を優先しています。

VSランタンコントロール
IN
3パズルの欠片
2巣穴からの総出
2破壊放題

OUT
1ゴブリンの電術師
1けちな贈り物
1稲妻
4差し戻し

★主なサイドカード
・神聖の力線
・墓掘りの檻
・外科的摘出

☆ゲームプラン
サイドボーディングよりどちらかというとゲームそのものが難しいです。
メインはなるべく早く決めに行きます。だらだらしていると、発明者の唸りから魔女封じの宝珠か墓掘りの檻が出てきます。青3つとアーティファクトを立ててエンドしてきたらまず墓掘りの檻を疑いましょう。
サイド後はロックを決められた後にとにかく破壊放題を引きに行くこと。
ライブラリートップにある破壊放題を落とされる時が勝負です。選択と魔力変をなるべく抱えておき、その瞬間に全力で引きに行きましょう。なので選択は絶対に無駄な時に打たないこと。
発明者の唸りに対しては差し戻しは強いのですが、ハンデスがたくさん入っていて効果が薄いので、全抜きしています。
巣穴からの総出は罠の橋を減らしてくるので結構決まります。

VS5色人間
IN
2紅蓮地獄
2稲妻

OUT
4差し戻し

★主なサイドカード
・イゼットの静電術師

☆ゲームプラン
実は墓地対策よりも巣穴からの総出を潰すカードの方がたくさんインされます。
イゼットの静電術師です。
逆に墓地対策は全くサイドインされません。基本的にとっていないので。
なのでメインの勝ち手段のままでいきます。クリーチャーに触るカードが4枚増えるので想像よりずっと楽です。
サリアはバラル1枚で相殺、ゴブリンが出ると普通に無視できるので、このマッチでは優先的に複数枚キープしたいです。

VSエルドラージトロン
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2破壊放題

OUT
4けちな贈り物
2手練
1稲妻
1ゴブリンの電術師
1ぶどう弾

★主なサイドカード
・墓掘りの檻
・大祖始の遺産
・漸増爆弾

☆ゲームプラン
メインは虚空の杯次第です。バラル・ゴブリンに触りづらいので基本的には有利ですが、虚空の杯x2は投了です。

サイド後は、巣穴からの総出に対処できるカードが少ないので、ほとんどは巣穴で勝ちます。
墓地対策+四肢切断でキープされることが多いのでサイド後は楽です。
虚空の杯だけは一瞬で負けるので、差し戻しするか破壊放題を引くかしましょう。
一応、虚空の杯を置かれた後でもパズルで破壊放題を探しに行けます。

VSウルザトロン
IN
4パズルの欠片
2巣穴からの総出
2万の眠り

OUT
4けちな贈り物
1稲妻
1ぶどう弾
1ゴブリンの電術師
1手練

★主なサイドカード
・大祖始の遺産
・四肢切断

☆ゲームプラン
メインは先手を取ると楽に勝てます。ゴブリン・バラルがまず残るので。
相手が3ターン目に揃いそうな場合はバラルは出さずにおきましょう。カーンでバラルを除去されるのはもったいないので、バラルから1ターンで決めていくことを推奨します。

サイド後は、墓地対策でキープされるので基本は巣穴からの総出プランを取ります。
2ターン目に6体出して差し戻しで守ったりしましょう。相手のトロン自体を止める術はないので早めにクロックは出しておきたいです。
墓掘りの檻を割るための破壊放題は入れない方が良いです。スピードがそれなりに大事なマッチです。

VS親和
IN
2パズルの欠片
2破壊放題
2紅蓮地獄
2稲妻

OUT
4差し戻し
2手練
2選択

★主なサイドカード
・思考囲い
・墓掘りの檻
・安らかなる眠り
・呪文貫き

☆ゲームプラン
メインは感電破次第です。なければ間に合います。

サイド後ですが、巣穴からの総出では実は勝てない相手。なぜかというと、飛行が多い上に大霊堂のスカージに頭蓋囲いがついたりして負けるからです。
そのため、盤面を沈静化させつつパーツをかき集めます。幸いにも除去は感電破と四肢切断ぐらいしかないので、バラル・ゴブリンは2体目以降は残りやすいです。
墓地対策でキープするより純粋にスピード勝負を挑んでくるので、ギフトは抜かない方が良いです。
安らかなる眠り・檻を置かれることがあるので、勝ちに行くためにパズルの欠片を少しサイドインします。
檻ならば破壊放題で巻き込めるので、割った後に炎の中の過去でそのまま勝てます。
安らかなる眠りは引かれるとまあまあ辛いです。パズルの欠片でぶどう弾を2枚気合いでかき集めましょう。
ゲーム2で墓地対策を2種類置かれた場合、相手がそれを狙って(たくさん入った墓地対策を求めて)マリガンしてくることも考えられます。その場合は巣穴からの総出を2枚ほど入れましょう。
親和が後手の場合はスピード勝負を放棄してくることもあります。

VSタイタンシフト
IN
2万の眠り
1破壊放題

OUT
1稲妻
1ゴブリンの電術師
1手練

★主なサイドカード
・大祖始の遺産
・墓掘りの檻
・神々の憤怒
・魔女封じの宝珠

☆ゲームプラン
メインは少しの稲妻以外でバラル・ゴブリンが触られないので有利です。差し戻しも突き刺さる相手です。

サイド後は、あまり巣穴からの総出にオールインしたくない相手。
というのも、墓地対策よりも神々の憤怒と灼けつく双陽の枚数の方が多いからです。

大祖始の遺産でキープされることよりも、稲妻+マナブーストだけでキープされて妨害から4ターン目原初のタイタンが見える手札をキープされる(カードの枚数的にも)ため、巣穴からの総出でスカすのがあまり効果的ではありません。

とはいえ基本的に相性が良いのも間違いなし。相手がビッグアクションを起こすのを待ってこちらも動き出せば良いのです。それまでハンドを貯められます。

除去が稲妻しかないので複数枚バラル・ゴブリンを引くととても楽に戦えます。ただむやみに出すと神々の憤怒を食らうので、手札に1枚はストックを貯めておくようにしましょう。

万の眠りはこのマッチでとても強く、赤マナを封じてコンボを決めに行ったり、大祖始の遺産の起動マナを封じたり、裂け目の突破から突然現れた原初のタイタンを寝かせられたりします。1マナだけ立たせておくと結構引っかかってくれます。

魔女封じの宝珠だけ一瞬で負けるので一応破壊放題を入れます。
けちな贈り物から持ってきておいて墓地に落としておき、フィニッシュの時に炎の中の過去でフラッシュバックしましょう。

VSジャンド、アブザン
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出

OUT
2けちな贈り物
4差し戻し
1稲妻

★主なサイドカード
・大渦の脈動
・神々の憤怒
・集団的蛮行
・魂の裏切りの夜

☆ゲームプラン
ワーストマッチアップ。二度とストームが使いたくないぐらいボコられます。
ただでさえ除去とハンデスが死ぬほど入ってるのにサイド後は巣穴からの総出に対してカードを入れる余裕もあるという。
巣穴からの総出オールインで後は祈ります。
けちな贈り物からは大体決まらないので、よく4マナのサーチとして使います。ハンデスで抜いてくれるのでデコイの役割も有り。
差し戻しは、サイド後は相手はヴェールのリリアナを残して来ないため重いカードがほとんどなく、当たる対象がないので全て抜きます。

VSリビングエンド
IN
2万の眠り

OUT
1稲妻
1ゴブリンの電術師

★主なサイドカード
・フェアリーの忌み者

☆ゲームプラン
厳しい相手その2。
サイドから巣穴からの総出プランを取れない上に、メインのフェアリーの忌み者で炎の中の過去プランも取りづらいという。

バラルを1枚墓地に落としておくと、新たにゴブリンを出してコンボを決めに行こうとした時に、相手の死せる生で場に戻せるので、多少楽になります。2ターン目にとりあえず唱えましょう。

フェアリーの忌み者をケアすればきちんとコンボ勝ちできます。
けちな贈り物で2枚目のけちな贈り物とぶどう弾を持ってきて墓地に落としておくと、それらが追放されてけちな贈り物が1枚墓地に残るので、炎の中の過去でコンボを決めに行けます。

VSドレッジ
IN
2巣穴からの総出

OUT
1ゴブリンの電術師
1稲妻

★主なサイドカード
・思考囲い
・虚空の力線

☆ゲームプラン
スピード勝負です。
基本はストーム側が有利。先手2ターン目のバラルに対してほとんど回答がないためです。
後手だと、2ターン目の安堵の再会で燃焼が落ちることが結構あってバラルを対処されてしまいます。
サイド後も基本はゲームプランは変えません。速度重視なので確実に決まるギフトプランです。虚空の力線を貼られても良いように巣穴からの総出を入れますが、基本はギフト炎の中の過去勝ちを狙います。

VSカウンターカンパニー
IN
2紅蓮地獄
2稲妻
1巣穴からの総出

OUT
1ゴブリンの電術師
4差し戻し

★主なサイドカード
・安らかなる眠り

☆ゲームプラン
相手はとにかく最速で決めてこようとするので、除去で減速させるのが効果的です。
バラル・ゴブリンへの対処手段がほとんどないので相手にしやすいです。
打ち消しではなく除去でコンボに対処しましょう。差し戻しは弱いマッチです。

VSマーフォーク
IN
4パズルの欠片
3巣穴からの総出
2稲妻

OUT
4けちな贈り物
4差し戻し
1ゴブリンの電術師

★主なサイドカード
・四肢切断
・大祖始の遺産
・墓掘りの檻

☆ゲームプラン
四肢切断以外でバラル・ゴブリンに触られないので有利です。
墓地対策は間違いなく入ってくるので巣穴からの総出プランに切り替えます。
減速のために稲妻入れますが、紅蓮地獄はロードが2体並ぶと何もしないので入れません。

VSミラーマッチ
IN
2稲妻

OUT
1ゴブリンの電術師
1手練

★主なサイドカード
・稲妻
・払拭

☆ゲームプラン
先手がめちゃくちゃ有利です。なにせ何も気にせずバラル・ゴブリンを出せるので。
とはいえ後手もお祈りでバラル・ゴブリンを出すしかありません。

サイド後は稲妻により一矢報いることができますが、基本的にはどちらが持っているか、というゲームです。
差し戻しは、けちな贈り物に合わせずに炎の中の過去まで待つのをオススメします。
魔力変と炎の中の過去のセットを墓地に置きましょう。

▼△

何か質問などがあればコメントまたは @yuyan_mtg までお気軽にどうぞ。
URストームのここ2週間
リーグ
4-1
3-2
4-1
4-1
5-0
3-2
4-1

リアル
RPTQ直前予選
6-1からQF負け。

モダン神
6-1からバブル負けて最後も負け。

モダン神はマリガンも多く、ドローも弱かった。
それでも勝てるぐらいのポテンシャルがストームにはあるなぁと。

オクラホマに向けてもう少し走り込みします。

赤青ストームのガイドは時間がある時に書きます。

写真はモダン神で使用したリスト。サイドボードが9枚しかなかった。メインは強いです。

【イントロダクション】
17年ぶりに印刷された青のドロースペル、《選択/Opt》。
かつては《対抗呪文/Counterspell》という最強の打ち消し呪文と共に青の全盛期を支えていたカードが、『イクサラン』で蘇った。

「スタンダードで再び《選択/Opt》が使用できる!」
昔からマジックを遊んでいたプレイヤー達は口々に喜びの声をあげた。そして同時に。

「《選択/Opt》はモダン環境を変えるのではないか」とも言われるようになった。

『青1マナのドローの危険性』
モダンでは、古くから青の1マナドロースペルは危険視されていた。
モダンには数多くの高速コンボがあり、その中には2種類のカードを集めて達成するものも少なくない。《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》と《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》の組み合わせは最もメジャーで、他には《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》と《裂け目の突破/Through the Breach》も瞬殺コンボと言って差し支えないだろう。
《風景の変容/Scapeshift》による1枚コンボデッキ『スケープシフト』も、
それらのコンボがカードプールに存在しながら、レガシーとは違い、モダンには《意志の力/Force of Will》は存在しない。「コンボの抑止力のないレガシー」こそがモダンであると言っても良い。

だからこそ、コンボを格段に達成させやすくする《思案/Ponder》と《定業/Preordain》はモダンフォーマットの禁止カードとなっている。
そんな中、やってきた新たな——古き——1枚、《選択/Opt》が、モダンで活躍を期待されるのは、当然のことだろう。

『《血清の幻視/Serum Visions》という高き壁』
青い1マナのドロースペルで今最も使用されているのは、間違いなく《血清の幻視/Serum Visions》だ。
《血清の幻視/Serum Visions》と《選択/Opt》を比べた時、間違いなく強いのは《血清の幻視/Serum Visions》である。理由としては単純で、《血清の幻視/Serum Visions》は1ドローと占術2により、ライブラリーの上から最大3枚までのカードを見ることができる。一方、選択は占術1と1ドローで2枚にしか干渉ができない。
例えば「このターンで特定のカードを引けば勝てる」という時ならば、《選択/Opt》は《血清の幻視/Serum Visions》を上回るだろう。だがそれ以外の状況では常に《血清の幻視/Serum Visions》の方が強力だ。

『比べるべき対象は』
《血清の幻視/Serum Visions》との格付けは済んだ。となれば《選択/Opt》が狙うは二番手だ。《血清の幻視/Serum Visions》の次に使用されているのは《手練/Sleight of Hand》。
そしてこの《手練/Sleight of Hand》が入っているデッキは『赤青ストーム』『アドグレイス』といったコンボデッキだ。
今回は『赤青ストーム』の観点から、《選択/Opt》と《手練/Sleight of Hand》を比べよう。


【《選択/Opt》か、《手練/Sleight of Hand》か】
この2枚を徹底的に比べるために、3つのBattleを行うことにした。

『Battle1.掘る枚数』
まずは《血清の幻視/Serum Visions》よろしくカード性能の差を比較しよう。
《選択/Opt》は前述の通り、1枚の占術の後に1ドローで最大で2枚のカードにアクセスできる。そして《手練/Sleight of Hand》は2枚を見て、その内の1枚を手札に加える。こちらも2枚。この時点では同じだ。
掘るカードの枚数については引き分け。

結果・引き分け。

『Battle2.ドローの質』
次は、占術1の後ドローと2枚見て1枚を加える、のどちらが優秀か、という話だ。
これは間違いなく、後者である。《手練/Sleight of Hand》の方がカードとして強い。2枚の内の1枚を選択するのと、2枚目が不確定な状態で1枚目を引くか引かないか選ばなければならないのとの2択なのだから、当然だ。
例えばコンボパーツが欲しい状況でライブラリートップが土地だったならば、《手練/Sleight of Hand》と《選択/Opt》に違いはない。《手練/Sleight of Hand》ならば2枚目を選ぶし、《選択/Opt》なら下に送る。
だが、同じ状況でライブラリートップが《血清の幻視/Serum Visions》だったらどうだろうか。
《手練/Sleight of Hand》ならば、2枚目を見て選ぶことができる。ここでライブラリーの2番目が土地だったならば、トップの《血清の幻視/Serum Visions》を手札に加えるだろう。だがこれが《選択/Opt》なら?下に送るか、そのまま引くかで頭を悩ませることになる。そのまま引いたならば次のターンには無駄ドローである土地を引くことになるし、下に送れば不要な土地を引くことになる。《手練/Sleight of Hand》ならばドローすることを避けられる土地を、《選択/Opt》では引かなければならないのだ。
2枚目の情報がわからない状態で1枚目のカードを引くか引かないか選ぶというのは、《手練/Sleight of Hand》と比べた時の《選択/Opt》のこの上ないデメリットだ。上記以外にも様々な裏目が存在する。マナ加速1枚だけがほしい状況でライブラリートップに《捨て身の儀式/Desperate Ritual》があればそのまま残すだろうが、2枚目もマナ加速かもしれない。《手練/Sleight of Hand》ならば1枚を手にできていたはずなのに。

結果・《手練/Sleight of Hand》の勝利。

『Battle3.カードタイプ』
さあ、というわけで現在は《手練/Sleight of Hand》が優勢だ。
最後の比較は、この2種類のカードタイプ。すなわち《選択/Opt》がインスタントであるということが、カードテキストの弱さを補うことができるのか、だ。
コンボパーツをかき集める役割を持つ、『赤青ストーム』における1マナドロースペル。それならばインスタントかソーサリーかは重要ではなく、ドローの質こそが優先されるべき……と考えるかもしれないが、それは全く違う。
ずばり、《選択/Opt》がインスタントであるという事実は、カードテキストの弱さを打ち消すほどと言っても過言ではない。

まず、2ターン目に《差し戻し/Remand》を構えながら《選択/Opt》を唱えることができる。
これは地味で些細ではあるが、重要な点だ。そしてインスタントであることのメリットが最も直観的に伝わる事柄でもある。
手札に《手練/Sleight of Hand》と《差し戻し/Remand》がある場合、多くの場合で《差し戻し/Remand》を構えることになるだろう。だが相手も《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》を警戒して動いてこない可能性が大いにあり、《差し戻し/Remand》を打てないままターンが進むこともそれなりにある。
その時に《選択/Opt》を打てるのはインスタントであることの利点だ。

が、それは些細な利点に過ぎない。
最も重要なのが、『状況によってカードを選べる』というメリットだ。
《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》か《遵法長、バラル》が除去されるかどうか、《差し戻し/Remand》が効果的かどうか、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》の2枚目が今必要かどうか。それは自分の都合ではなく、対戦相手の動きやデッキによって決まる。
先手1ターン目、手札に《遵法長、バラル》があり、《手練/Sleight of Hand》を打ったとしよう。ライブラリートップは《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》、2枚目は《差し戻し/Remand》だった。手札に《差し戻し/Remand》がないとして、どちらをドローするべきだろうか。
《手練/Sleight of Hand》ならば、ここで選択しなければならない。『タイタンシフト』や『ウルザトロン』との対戦ならば《差し戻し/Remand》が良いし、『バーン』や『デスシャドウ』相手ならば《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》だろう。だが判断材料はないのだ。
それが、インスタントであれば大きく変わる。相手のセットランド次第でほしいカードは絞り込める。『タイタンシフト』や『ウルザトロン』が相手ならば、干渉カードが少ないため、《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》は下に送ることになるだろう。

状況の変化に対応できるというのは、1ターン目に留まらない。
《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》が生き残ってターンが返ってきた3ターン目、《手練/Sleight of Hand》を打ったとする。ここで《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》と《差し戻し/Remand》があった場合は、どちらを取るだろうか。《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》が除去されることを考えれば前者だが、除去がない場合は無駄なドローをすることになる。
これも、《選択/Opt》ならば変わる。
相手が3ターン目に《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》に触れてくれば、《選択/Opt》でのライブラリートップの《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》はそのまま積み込んでドローするだろうし、除去せずクリーチャーを展開してきたりすれば、ボトムに送れば良い。

手札破壊を打たれた時もそうだ。
手札に《けちな贈り物/Gifts Ungiven》があり、《手練/Sleight of Hand》で見た2枚は《けちな贈り物/Gifts Ungiven》と《捨て身の儀式/Desperate Ritual》。マナ加速があれば次のターンにコンボが成立する状態のため、《捨て身の儀式/Desperate Ritual》はほしい。だが手札破壊を受けた時のことを考えると、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》も捨てがたい。
この状況でもインスタントは活きてくる。手札破壊で《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を抜かれたなら、《選択/Opt》で《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をトップに残せば良いし、相手が脅威を繰り出して来たならばマナ加速を探しに、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をボトムに送り込むだけだ。

インスタントであることのメリットは計り知れない。

結果・《選択/Opt》の勝利。


【選択】
3つの分析の結果は1勝1敗1分に終わった。だからこそ、Magic Onlineや現実での大会で結果を残しているストームは、《選択/Opt》か《手練/Sleight of Hand》のどちらかを優先している場合もあれば、《手練/Sleight of Hand》と《選択/Opt》が同数入っているリストもあるなど、プレイヤーによって様々なのだろう。
それほど、この2つのカードの強さは拮抗しているのだ。

個人的には、ストームは《選択/Opt》と《手練/Sleight of Hand》ならば《選択/Opt》を優先して採用すべきだと考えている。
確かに《選択/Opt》と《手練/Sleight of Hand》を単純に比較した場合、性能が優秀なのは《手練/Sleight of Hand》だ。Battle.2での比較からもそれは明らかだろう。目の前に対戦相手がおらず、本当にただ性能を比べるだけならば。
だがこのゲームは対人戦であり、『赤青ストーム』は対戦相手からの妨害を大いに受けるデッキで、状況は毎ターン変化していくのだ。対戦相手、状況の変化に適応し、より良いカードを手札に入れられる可能性が高いのは《選択/Opt》なのだ。

赤青ストーム使いは、《手練/Sleight of Hand》ではなく《選択/Opt》を使うべきだ。


で、最近はGPオクラホマに行くのを決めたこともあり、赤青ストームをずっと回しているので、近い内に赤青ストームのガイドを書こうと思います。
9月はクエストローグをよく回してました。
今回もメモというかそんな感じで、マリガンやプレイ指針を書いていこうと思います。


・クエストローグとは
ローグのクエストを達成させ、5/5のミニオンを出し続けて勝利するデッキ。
過去に一度ナーフを食らったほどの強さで、今はクエスト達成の条件が「同じ名前のカードを5種類」と難しくなってはいますが、それでも達成することは難しくありません。
特に今回のナーフで海賊、マーロックが数を減らしたことは大きいです。
後述しますがこのクエストローグはとにかくアグロがきつく、ミッドレンジやコントロールが有利なのです。


・デッキリスト
ほぼテンプレといって良いと思います。

2影隠れ
2段取り
2グレイシャル・シャード
2ファイアフライ
2南海の甲板員
1地底の大洞窟
1海賊パッチーズ
2石牙のイノシシ
2ガジェッツァンの渡し守
2マーロックの鯛ド変態
2初級エンジニア
2若き酒造大師
2コールドライトの託宣師
2擬態の卵
2火成のエレメンタル
2退散


・プレイ指針
クエストをとにかく達成させます。なので、同じカードが2枚手札に来たら、そのカードで達成を目指します。
2枚手札にあれば、影隠れとバウンサー(ガジェッツァンの渡し守、若き酒造大師のことです)を合計で3枚引くだけで良いですからね。
中でもエレメンタルは達成が最も容易です。ファイアフライ、火成のエレメンタルがどちらもエレメンタルをもたらすからです。

基本的にクエストを達成させることが勝ち手段なので、無駄な動きはしません。たとえばアクションがないからといって石牙のイノシシを出したりはしません。
初級エンジニアは出した方が良い場合も多々あります。これはすぐ下でも書きますが、アグロ相手には初級エンジニアでクエストを達成することは簡単ではないので、単に達成させるためのパーツを探すために使用しても良いのです。
初級エンジニアが2枚手札にある場合は、1枚目はすぐに使い、2枚目を大事にします。間違っても2、3ターン目に並べてどちらもやられないように。
達成させたいミニオンは必ず出したターンに手札に逃すようにしましょう。これは絶対です。


・クエストを達成させる手段
基本的には1マナのカードで達成させていくことになります。2マナのカードは、バウンサーと併用すると非常に重く、4ターン目からクエスト達成を目指さなければなりません。4ターン目から始めた場合、影隠れを引かなかった場合は7ターン目の達成となってしまい、アグロにはほとんど間に合いません。なので基本的には1マナで達成を目指します。

全ての相手に対してまず達成する可能性が高いのは、前述の通り、エレメンタルです。
特にファイアフライは最序盤のアクションとして最も安定しているため、手札に来たら絶対にキープします。
エレメンタルでクエスト達成を目指す場合に注意したいのは、バウンサーで戻すカードをエレメンタルではなくファイアフライにするという点です。こうすることでエレメンタルの数を増やせて便利です。もちろん、エレメンタル自身を戻すよりも1マナ多くかかるため、必ずしもファイアフライを戻さなければならないというわけではありません。

アグロ相手に最も活躍するのはグレイシャル・シャードです。3ターン目からバウンサーと併用して足止めしてるだけで勝てます。2枚引いたらほとんど勝てるでしょう。アグロ相手には是非このカードで達成したいです。が、一方で見切り発車(バウンサー1、グレイシャル・シャード1しかない状態)は危険です。
たとえば手札にバウンサー、グレイシャル・シャード、エレメンタルと持っていた場合、「もしここでファイアフライを引いたら」ということを考えなければなりません。
単なる足止めとしてもグレイシャル・シャードは優秀なので、あまり達成に固執しすぎないよう。

コントロール相手には、初級エンジニアで達成することが最も好ましいです。
なぜなら、アグロ相手と違い、コントロールにはクエスト達成=勝利ではないのです。
クエストを達成してもAOEを喰らい、手札が枯渇すればゲームに負けます。毎ターン5/5を引いてもコントロールに勝てるとは限りませんよね。
なので、クエストを達成しつつ手札を減らさないくて済む初級エンジニアが最も強いです。
同じドローカードのコールドライトの託宣師では達成を目指すことはほとんどありません。
エレメンタルによる達成は、コントロール相手でも鉄板です。
ファイアフライを戻し続ける動きはコントロールに単純に脅威となります。


・スペルの使い方
このデッキはローグにもかかわらず、スペルはほとんど入っていません。それぞれ特別な事情で入っていますので、簡単な使い方を説明します。

【擬態の卵】
クエスト達成のお供。カードが2枚になるので、これでコピーされたミニオンからクエストを達成することがしばしばあります。3ターン目に卵、4ターン目から方針を決めてクエスト達成に動くのが、卵を引いた時の基本となります。

【段取り】
普通のローグと違い、スペルがほとんど入っていないクエストローグでは、段取りの使い方は非常に特殊です。
このデッキで段取りを使うスペルは3種類のみ。擬態の卵、退散、クリスタルコアの三つです。
優先すべきは、

クリスタルコア>退散>擬態の卵です。

擬態の卵の優先度は一番低いです。擬態の卵は、クエストに直接関わらないカードが手札に来ることもあり、浮いた3マナが必ずそのターンに使い切れない時もあります。
最も優先するのはクリスタルコア。僅か2マナでクリスタルコアを打てるので、クエスト達成後にラグを作らずに済みます。アグロ相手には非常に大きいです。
退散もまた、軽くする価値のあるカードです。段取りで3マナのバウンサーとして使うこともできるので、卵で引いたミニオンを2枚並べて退散、という使い方もできます。

【退散】
6マナのリセットカード。クエストを達成してからが本番となるクエストローグでは非常に重要なカードです。
退散→相手が再展開→クリスタルコアを使いつつ展開、というのが、不利な状況を一転させる方法です。
既に説明していますが、バウンサーとしての使い方もあります。段取りを使うのが普通ですが、1マナミニオン→退散と使うこともまれにあります。

また、リーサルにも便利です。
守護ミニオンを排除しつつ突撃ミニオンを展開できます。

【影隠れ】
最強のバウンサーです。ただ最強です。使い方も簡単。


・その他、使い方がわかりにくいカード
【コールドライトの託宣師】
むやみに3ターン目には出しません。というかほぼ出しません。
なぜかというと、相手にブン回られる確率が上がるからです。
よっぽど手札が悪く、クエスト達成が難しそうであれば出しますが、ほとんどの状況で、クエスト発生後の5/5確保に使います。

【バウンサー】
クエスト達成前は、クエスト達成という大仕事。そしてクエスト達成後は、リーサルダメージを叩き出す役割があります。
突撃ミニオンを戻すことで再度攻撃できるようになりますので、突撃ミニオンとバウンサーの数×5が、与えることのできるダメージの総数です。


・マリガンガイド
☆どんな相手でも何枚でもキープ(左から優先度が高い。=の場合は完全に同じ)
影隠れ=バウンサー=ファイアフライ

☆上記のカードが1枚以上あるならキープ
火成のエレメンタル>擬態の卵

☆アグロ相手にキープ
南海の甲板員=グレイシャル・シャード

☆コントロール相手にキープ
初級エンジニア

・各デッキとの戦い方
☆ラザカスプリースト
プレッシャーが少ないため、有利な相手です。が、序盤から展開されてラザ→8tDKで負けることもあります。

そこそこプレイが難解になります。

とにかく初級エンジニアなど、手札を減らさずにクエスト達成を目指すことが重要です。そして達成後は、突撃ミニオンを手札に温存しつつ、5/5を展開します。
指針としては、場のミニオンと手札の突撃ミニオンとバウンサーの合計打点が相手のライフと同じであれば問題ないです(手札に石牙のイノシシとバウンサーが2枚あるなら、15点入る計算なので、場には3体のミニオンを展開します)
多くの場合、プリーストのライフは30なので、30点分を用意することになります。
手札に30点分を持つのは厳しそうですが、案外そんなことはありません。例えばイノシシ2、南海の甲板員、段取り、退散と持っていればそれだけで30点です。

AOEを何枚使わせたかきちんと覚えておきましょう。5/5の群れをさばけるのは、ドラゴンファイアポーションとDK、
そして縮小ポーション+密言です。全部使われたなら全部展開すれば勝ちです。

火成のエレメンタルの過信は禁物です。沈黙されます。狂気ポーションで奪われて自殺されないよう気をつけてください。横にミニオンを出さないか、早めに自殺しましょう。


☆ハンター
アグロハンターかミッドレンジハンターで異なります。アグロなら厳しく、ミッドレンジには有利です。
グレイシャル・シャードと南海の甲板員が最重要です。相手の攻勢さえさばけば勝てます。
初ターンからの動きは大事です。
1ターン目はクエストをプレイせずファイアフライ。2ターン目はヒロパ、3ターン目にクエストを使いつつ展開しましょう。
アグロ全般には、ファイアフライが手札にある場合には、クエストを1ターン目に使わず、ファイアフライ→ヒロパが基本です。南海の甲板員も同様です。
クエストは3ターン目から達成を目指しましょう。

また、アグロ相手に、後手で南海の甲板員がある場合は、コインヒロパから2t南海の甲板員を義務付けましょう。このデッキのコインは、このためにあります。

猟犬使いの対象をあらかじめ倒すことを第一目標に、猟犬使いでバフされたらグレイシャル・シャードで止め、6ターン目の退散を挟みつつクエスト達成をすれば、ギリギリで間に合います。

アグロ相手には、クエスト達成後はあらゆるミニオンを全展開しましょう。
AOEはないですし、殴り勝つだけです。突進の温存などは必要ありません。

バウンサーはマーロックの鯛ド変態に使うのがおすすめです。

コールドライトの託宣師などもどんどん使い、場を埋め尽くしましょう。


☆ローグ
ミラクルローグには余裕で勝ててのですが、アグロローグはそれなりに厄介です。
とはいえ、以前の海賊ウォリアーやマーロックパラディンより全然マシです。

冷血から高いダメージを受けないよう、なるべく生物は殲滅しましょう。
でかいヴァンクリーフを作られる時以外ではグレイシャル・シャードは意外と活躍しないので、ローグ相手に2枚マリガンする時は一緒に流すようにしています。

クエスト達成後はド変態で蓋がしやすいです。


☆翡翠ドルイド
有利です。練気がなくなったのが大きいです。元々、ナーフ前からそれなりに実は有利でした。
クロックが遅いデッキなので、退散がよく効きます。退散からの一撃リーサルもでき、クエスト達成後に並べた5/5が処理されることもないので、プレイも簡単です。
クエスト達成前に1/2を並べると始祖ドレイクに持って行かれて手札が足りずに負けることがあるので、その点は注意。
コントロールと戦っている感覚で手札をしっかり保ちましょう。


☆アグロドルイド
不利です。
動き回るマナを退散で返した時のみ勝てるので、相手が動き回るマナを使い、こちらが退散を持っていることを祈りましょう。
クエスト達成してド変態さえ置ければ勝ちです。


☆秘策メイジ
不利です。マナワームなければそんなでもないのですが、だいたい持ってます。ファイアフライと南海の甲板員をキープしたいです。
秘策は呪文相殺と鏡の住人の2択。きちんと鏡の住人か確認し、違った場合は呪文を生贄にしましょう。クリスタルコアを打ち消されたら負けます。
呪文相殺に打ち消させるのは、必ずクリスタルコアを使うターンにしましょう。2枚目の呪文相殺を貼られないためです。
呪文相殺で打ち消させる身代わりナンバーワンは段取りです。
始源の秘紋からの秘策の場合も同様にケアした方が良いです。


☆エグゾディアメイジ
めちゃくちゃ有利です。負けたことが一度もありません。
このマッチでは、勝ちパターンが二つあります。

1・クエスト達成
2・キーカードを燃やさせる

そして2で勝つ場合もそれなりにあります。
クエスト達成は、コントロール相手と同じように行います。手札を保ちながら、です。フリーズスペルが多いので、展開したミニオンが凍結された後すぐにアイスブロックを割れるよう、手札で高い打点を作りましょう。

そして手札を燃やす方法です。これは、相手のカバル教団の魔道書キャストの次のターンあたりから狙います。
重いカードやドロースペルの多いエグゾディアメイジは、手札を消費する手段があまりありません。特に魔道書キャスト後は8-9枚の手札になるので、燃やしやすいです。アントニダスを燃やせば勝ちですし、魔法使いの弟子やそれを増やすスペルを2枚燃やせば、大きく勝ちに近づきます。
このモードに入った後は、クエスト勝ちを一旦忘れます。バウンサーは全てコールドライトの託宣師に使います。徹底的に燃やしに行きます。
コールドライトの託宣師でクエスト達成を目指す唯一のパターンとなります。
ちなみに結構高確率で決まります。ファーティグ勝ちも結構あります。

☆シャーマン
有利です。クエスト達成すれば退化されても5/5だし、進化されてもすぐに倒せます。
AOEはポータルのみなので、クエスト達成前の過剰な横並びは控えましょう。ハンドがないとイカれます。
キープはアグロ基準です。南海の甲板員とファイアフライは重要。最序盤に原始フィンのトーテムやマナの塩のトーテムを出されて生き残らせると厳しいですし、炎の舌のトーテムもすぐに処理したいです。

血の渇きのリーサルにも気を配り、退散を駆使しましょう。突撃ミニオンがいないので退散はほぼ確実にライフを守れます。


☆ウォーロック
ズーに当たったことがないのでわかりませんが、コントロールはお客様です。
初級エンジニアで手札を保ちます。
AOE多めなのでむやみにクエスト達成前に並べるのは禁物です。
ライフが少ないのでクエスト達成後はリーサル狙いやすいです。




クエストローグについては以上となります。
このデッキめちゃくちゃ面白いので、今月もしばらく使おうと思っています。
ここ1ヶ月ほど、ハースストーンをやっている。
特に今月はラダーをよくやってて、ラザカスプリーストを、赤青ストームと同じぐらい回してるので、今日はプレイガイドなるものを書いてみようかなと。

まあメモみたいなものだと思ってください。アウトプットしないとすぐ忘れて実践でやらかすため。

なので、基本的なことしか書いてないです。ご了承ください。




・基本戦術
とにかくDKとラザカスを引いて勝つ、というのがこのデッキ。この勝ち方はどのデッキに対しても大体共通。
フィニッシャーと呼べるカードが入っていないこのデッキでは、アグロ相手にも最終的にはDKになって削りきることになる。
ただ、このデッキにはラザとカザカス、まさにラザカスのために組まれているため、ハイランダー。すべて1枚ずつのデッキでは、コンボを揃えるのは容易ではない。

そのため、多数のドローミニオンが採用されている。
そしてこれらのミニオンたちは、DK後にハンドを減らすことなくダメージを与え続けられるため、言うなれば序盤はコンボを探すカードに、後半はフィニッシャーの役割を担ってくれる。

・マリガン
▼どんな相手でもキープ
ひとまねグリマールート
縛鎖のラザ
カザカス
ノースシャイアの聖職者

▼対アグロのみキープ(ウォリアー、パラディン、ハンター)
狂気ポーション
聖なる一撃
密言・痛
終末予言者
タールクリーパー

▼対コントロールのみキープ(メイジ、プリースト、ウォーロック)
影刈りアンドゥイン
初級エンジニア
戦利品クレクレ君
苦痛の侍祭

▼対翡翠ドルイドのみキープ
待ち伏せのガイスト

▼その他
・真言・盾は他に3マナ以下の対象がいる手札ならキープしても良い。
・ドラゴンファイアポーションはアグロ相手でも流したい。理由としては、ドラゴンファイアポーションが間に合うアグロが環境に少ないためだ。キープしたところで打たれる前にかなりのダメージを受けている場合が多い。


・それぞれのデッキとの戦い方
▼VSドルイド
最もラダーで相対する相手。非常に厄介なのが、アグロドルイドが翡翠ドルイドと同じ数いると言うこと。
そのため、キープする時はアグロと翡翠に対応しなければならない…というわけではない。
なぜなら全て1枚のこのデッキでは、必要なカードを絶対に持ってこようとするのは不可能だからだ。なので、「どちらかに対して強いカードが初手にあれば、後は割り切ってしまうこと」だ。例えば初級エンジニアはアグロドルイドには弱いが、翡翠ドルイドに対しては、待ち伏せのガイストを探す貴重なカードとなる。そのためキープしてしまい、相手が翡翠ドルイドであることを祈ろう。
詳しくは下記するが、待ち伏せのガイストは対翡翠ドルイドで絶対に引かなければならないカードで、逆にこれさえ引いてれば後は大体初手で欲しいカードはないので、アグロドルイドへの回答を探しに行っても良い。

☆翡翠ドルイド
ゲームプランは、とにかく待ち伏せのガイストを引いてファーティグ。
マナブーストと究極の浸食で確実に相手の方がハンドが多くなるが、そこは気にしない。盤面と、待ち伏せのガイストを引くことに注視する。
翡翠の偶像で翡翠を増やされない限り、翡翠ドルイドには7枚の翡翠カードしか入っていない。そのため、待ち伏せのガイストさえ引けば最大でも翡翠は7/7だ。
5/5を超えるサイズのミニオンを倒す手段は限られる。そのため、待ち伏せのガイストはどのターンでもプレイしたいカードだ。究極の浸食を打たれた返しのターンぐらいなら間に合うが、それ以降だと、待ち伏せのガイストを出したは良いが盤面で負けている、ということになりがち。

沈黙を使う対象はアヤ・ブラックポー。アヤ・ブラックポーには絶対に沈黙を使うか、縮小ポーション+カバールの影の僧侶で奪おう。
密言・痛はファンドラル・スタッグヘルムにきちんと温存しよう。翡翠の巨像に使うと負けてしまう。

DKを切るタイミングは実は少し難しい。雑に切ったり、6/6の翡翠を倒すため程度に切ってはならない。待ち伏せのガイストを引く前ならば、なるべく多くの高パワーミニオンを除去するまで温存したい。DK→返しで7/7、8/8で負けてしまうのはもったいない。ドラゴンファイアポーションはどうせいずれ使い物にならなくなるため、早めに切ってしまおう。
ラザによってすぐ軽くなっており、返しで8/8を除去できるなどと言う場合には切っても良い。

前述の通り、このマッチアップの肝は待ち伏せのガイストだ。引かないと大体蹂躙される。
そのため、キープするカードはドローカードが中心となる。

◯キープするカード
初級エンジニア
戦利品クレクレ君
苦痛の侍祭
待ち伏せのガイスト

待ち伏せのガイストが既に引けている場合は、アグロドルイドのことも考えて、ドローミニオンは全て流そう。

☆アグロドルイド
とにかく5ターン目までが勝負。獰猛な雛に対処できるか、動き回るマナに対処できるかが焦点となる。
このマッチで一番必要なのは密言・痛。練気→雛が最も負けパターンであり、これをさばけば有利になる。
序盤から頭数を減らすことが重要で、特にヤシャラージュの烙印は、適当なパワー1の獣にも使われるので、密言・痛で美味しくいただける。

動き回るマナに対しては、ブラッドメイジ・サルノスと霊魂鞭打を合わせるか、密言・恐、ドラゴンファイアポーションを合わせたい。狂気ポーションで頭数を減らせばタールクリーパーで事足りることもある。

このマッチでは、野生の力や獰猛な猛攻などぐらいしか終末予言者に対処できないので、割と安全に場を流すことができる。ちょっと信頼度が高め。

DKはいつ切っても良い。ビタータイドハイドラに温存しても良いが、どうせ密言・死が余っているだろう。

◯キープするカード
狂気ポーション
終末予言者
密言・痛


▼VSウォリアー
海賊

☆海賊ウォリアー
きつい。めちゃめちゃきつい。よく負ける。
とにかく除去を手札に。ありったけ欲しい。最高のカードは狂気ポーション。

泡を吹く狂戦士を4/4で残されると非常に厄介。理想は密言・痛だが、温存する余裕ははっきり言ってない。
霊魂鞭打はブラッドメイジ・サルノスとの合わせ技などすけべなことを考えず、1/1が2体並んでいたら打とう。どうせすぐに打てなくなる。

とにかく生き残るべし。ラザカスでは5マナを作るが、よっぽど盤面が押されていて宴のプリーストがあるなら、宴のプリースト+1マナポーションと使うこともある。

◯キープするカード
終末予言者
狂気ポーション
聖なる一撃
光成のエレメンタル
密言・痛
タールクリーパー
(霊魂鞭打)←全マリガンになるならば残そう。

▼VSメイジ
とにかく様々なデッキがあるため、実はやりにくい。
シークレットメイジ、エグゾディアメイジ、フリーズメイジがある。エグゾディアとフリーズにはDKとラザを揃えたいが、シークレットメイジにのみ除去が欲しい。

☆シークレットメイジ
マナワームを引かれると、密言・痛がない場合は大体ライフを持っていかれる。
シークレットは鏡の住人か呪文相殺だが、多大な損害を被るのは前者だろう。初級エンジニアでお伺いを立てたり、コピーされてもすぐ対処できるようにしておこう。
間違ってもラザを突っ込ませないように。
終末予言者を鏡の住人で出させると非常に美味しい。

生物さえ滅殺すれば勝手に手数が足りなくなって勝てるため、とにかくこちらは守ろう。DKは切らずにしばらく回復を続けた方が良い。
どの火力を何枚使われたか覚えておこう(フロストボルト2、ファイアーボール2、炎の大地のポータル2)

宴のプリーストが強力なマッチ。出した時点で6ゲインほどすれば勝ちやすい。真言・盾で強くすると死ななくなる。

☆エグゾディアメイジ
不利です!!殺されます。
とにかくさっさとブロックを割るしかないです。ミニオンを出してビートダウン、とどめはDK。
最速ラザDKを決めると意外と間に合ったりするが過度な期待は禁物。
ブロックされた時、ライフを1に調整できるならした方が良い。ライブラリーを引ききったターンにコンボ達成→ファーティグの可能性があるためだ。

◯キープするカード
影刈アンドゥイン

☆フリーズメイジ
DKジェイナをいつ引かれるかが鍵。同時にこちらがいつラザDKを揃えられるか。
戦ってる感じでは有利ではある。上級回復ポーションはアレクとメテオ後にきちんと合わせよう。
メイジに限らず、コントロール相手には苦痛の侍祭をもったいなく使わないことが大事。最低でも2ドローはしよう。霊魂鞭打を使うとベネ。

武器破壊系ミニオンを採用している場合はキープしても良い。ガーディアン・メディヴがよく入っているためだ。

そしてコントロール全般に対しては、先遺隊長エリーズの使い方も大事。影の幻視を序盤で打たず、エリーズ後に温存し、ウンゴロパックを手に入れよう。

ただし、メイジ相手には上級回復ポーションが欲しい場合もあるため、あまり固執は禁物。

◯キープするカード
初級エンジニア
戦利品クレクレ君
苦痛の侍祭
影刈アンドゥイン

▼VSパラディン
ほとんどがマーロック。コントロールは全く見ない。

☆マーロックパラディン
不利な相手その2。タイドコーラーと戦隊長強すぎ。
とにかく盤面にマーロックを残すとメガサウルスですぐ負けるため、殲滅していかなければならない。

狂気ポーションを引くとよく勝てる。武器が3マナのため、先手2tの光熱のエレメンタルは割と効果的。

沈黙はできればティリオンに合わせたいが、まあそんな余裕はない。剣竜騎乗したミニオンでも美味しい。

DKはボーンメアに対して使うとグッド…だが余裕はない。

◯キープするカード
聖なる一撃
光熱のエレメンタル
密言・痛

▼プリースト
ミラーマッチ多めだが、ビッグプリーストも。コンボアグロプリーストはそんなに当たらない。

☆ミラーマッチ
とにかくラザとDKをどっちが早く揃えるかの勝負。そのため、ドローを多くした方が勝つ。

注意したいのは狂気ポーション。戦利品クレクレ君、苦痛の侍祭あたりはパクられると痛い。そのためきちんと、苦痛の侍祭の横に3/3を並べないとか、戦利品クレクレ君は自殺しておこう。

両方揃ったら、今度はライラと光熱のエレメンタルを揃えよう。光熱のエレメンタルは中盤以降は必ず出さずに手札に持っておこう。

◯キープするカード
初級エンジニア
戦利品クレクレ
苦痛の侍祭
DK

☆ビッグプリースト
この世の終わり。ヤシャラージュに犯される。バーンズ→ヤシャラージュでよく負ける。リッチキング出てきても負け。
殺してもすぐに復活して発見されるから、除去はあまり効果的ではない。
大事なのは狂気ポーション。このカードでバーンズから出てきたものをパクると、相手は発見できないため、非常に美味しい。
DKラザを速やかに揃えてビートダウン、が理想ではあるがなかなか厳しい。
相手が出してきたイセラを縮小ポーション+カバールの影の僧侶でパクると非常に勝ちやすい。
縮小ポーションはプリースト相手にはキープしよう。ビッグプリーストに効果大かつ、ミラーマッチでも相手のケアが薄ければ、ドローが見込める。

◯キープするカード
縮小ポーション
後はミラーマッチと同じ


・終わりに
ラザカスプリーストで大事なのは、あらゆるデッキの強い動き、強いカードを覚えておくことだ。何をどのカードで倒すか、どれなら放置で良いか、何ターン目がキーとなるか。
翡翠ドルイド相手に気軽に沈黙や密言・痛を使うべきではないなど、あらかじめ打つ対象を決めておいたりすると、勝ちやすくなる。
影の幻視をコントロール同士で気軽に使わないのと同じように。


それではまた。今度は、今回してるクエストローグのことでも書こうかなーと。
http://yuyu-tei.jp/blog/mtg/news.php?d=2016/03/post_76

デッキテクや8人のリストもありますのでぜひご覧下さいー。
4月2日(土曜日)、最新弾「イニストラードを覆う影」プレリリースの裏側で


彌永 淳也 選手
加茂 里樹 選手
高尾 翔太 選手
仲田 涼 選手
中島 一 選手
板東 潤一郎 選手
松本 悠希 選手
行弘 賢 選手



以上8名の強豪プレイヤーが遊々亭に集まり、新環境のスタンダードデッキによるリーグ戦を行います!

当日8名のプレイヤーが使用するデッキやDeck Tech、カバレージなどを俺が執筆します。
当日は
http://yuyu-tei.jp/blog/mtg/news.php?d=2016/03/post_76
こちらのイベントホームに随時記事がアップされていきますので、ぜひご覧ください。

年始から今日まで

2016年1月31日
PWPが2230しかなかったので名古屋の2バイを得るために秋葉のGPTに行ってた。

デッキはラリー。
4-0-2か5-0-2でトップ8に残るもエスパードラゴンに負けて一没。PWP2250達成。

GPは2バイ明けから◯×◯×◯◯×で初日抜け。
二日目はファーストドラフトで2-0から決勝負けて、セカンドドラフトは事故りまくりで0-2してドロップ。


次のグランプリは東京。バイを求めて奔走しなくて良くなったのは大きい。
練習します。

マジック始め

2016年1月3日 TCG全般
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

GP神戸が年内最後のマジックでした。
マジック始めは秋葉原一刻館でレガシーを。よこっちさんプロデュースらしい。
デッキはミラクル。

R1:ドレッジ

1:相手がダブマリ。ブレイン→3t瞬唱ブレインで早めにクロック用意しつつイチョリッド2枚をソープロで弾いてギリギリ勝ち。

2:ブレインが土地ばっかで負け。

3:エーテル、ヴェンディリオンで勝ち。

◯×◯

R2:オムニテル@のぶさん

1:終末と天使が手札とライブラリーにいつまでもいて負け。

2:3tショーテル。トップに3積んであるから相殺置くことにしたら、ファクトたくさん持たれてて負け。

R3:BUG

1:コントロールしてジェイス奥義勝ち。

2:さばききって相手ハンドなし、こっち独楽とフェッチ3枚ってとこから、土地と独楽しか引かずに負け。

3:独楽で弱いめくり続いて普通に負け。

◯××

R4:ジャンド

1:長期戦の末終末2回でコントロール出来て勝ち。

2:相手が土地止まって、ヴェンディリオンと瞬唱でプレッシャー。天使への願いで勝ち。

◯◯

R5:デスタク@kwhm

1:独楽から相手のバイアルをウィル。勝ち。

2:バイアル通る。2で起動された時にスタックでヴェンディリオン出してカタクリズム抜いたら石鍛治ドローされてそのままバイアルから出されて負け。

3:土地1枚で止まり、更にリヴォーカーで独楽指定されるも、思案で見た3枚が乾燥台地2枚、終末とかいう神で、リカバーに成功して勝ち。

◯×◯


3-2。


そんなわけで今年もよろしくお願いします。
今年は晴れる屋さんから声をかけてもらって、カバレージライターとして参加。


良い試合もたくさん見ることが出来て、とても有意義な二日間だった。
参加者の皆様、スタッフとジャッジの皆様、本当にお疲れ様でした。


そしてヤソさん優勝おめでとうございます。準決勝はキーボードを叩く指が震えるほどのプレイングでした。
のぶさんは準優勝おめでとうございます。レガシーの圧倒的な成績はさすがとしか。
AさんはQFで負けてしまいましたが、ライターとして横についてプレイを見ることが出来て本当に良かったと思いました。
あんちゃん、モリカツさんもトップ8入賞おめでとうございます。



カバレージページはここ↓
http://www.hareruyamtg.com/article/sp/category/detail/2259
久し振りにデッキテクにも挑戦してこれがかなり面白かったから、継続してやりたいなぁ。
片手剣でいつも通り始めるも飽きてきて弓を初めて使ったら思いの外楽しくて結局解放まで弓しか使わず。
で、結局今も弓使ってます。二つ名ディノが苦手な以外は弓で特に不満なし。


今は特に激昂ラージャンやりたいんだけどクエが出ない。HR45の他に条件あんのかな。


フレコは1177-7046-4268。一狩りしてやるぜーって方はフレコ教えてくれたら嬉しいです。

GP神戸

2015年11月22日 TCG全般
GP神戸。デッキはエスパーメンター。
いろいろあったので詳細は伏せて結果だけ。



bye
bye
アブザンアグロ◯×◯
ミラーマッチ@あきら◯××
アブザンブルー×◯◯
アブザンアグロ◯×◯
エスパードラゴン@のぶさん◯×◯
エスパードラゴン◯×◯
ダークジェスカイ◯◯

8-1で2日目に。

青黒アリストクラッツ×◯◯
赤緑上陸××
アタルカレッド××
白黒戦士◯◯
アブザンブルー××
アブザンブルー×◯◯

3-3

11-4の93位でマネーフィニッシュ。
ただただ悔しさだけが残る。

デッキはアタルカレッド

アブザンアグロ◯×◯
アブザンアグロ××
白日コントロール◯◯
アブザンアグロ◯×◯
アブザンアグロ◯◯
ティムールミッドレンジ◯◯
アタルカレッドミラー◯◯

6-1で決勝ラウンド

QF:アブザンアグロ(R2の相手)◯◯
SF:エスパーミッドレンジ@モカ君◯◯
F:エスパーコントロール◯××


3没。デッキは強いね。
神戸頑張ろう。
LMCでトップ8に残ったことのあるプレイヤーのみが参加できる年に一回のイベント、LMCチャンピオンシップが今年も開催。
11/7と11/8の二日制、フォーマットはスタンダードとドラフトというプロツアーと同じ形式のトーナメントです。

俺はライターとして参加します!カバレッジページはこちら
http://lmcc.jimdo.com

権利のある方はぜひおこしください!

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